ウォール・ストリート・ジャーナルは、米国の情報機関が今年の春、中共が秘密裏にアラブ首長国連邦(UAE)の港で疑似軍事施設を建設しているとの情報を入手していたと報じました。
情報筋は、UAEの首都アブダビに近い場所で進められていたこの秘密プロジェクトが、最近になって中止されたと明かしています。
報道によると、約一年前から米国高官は、アブダビの北約50マイルに位置する港で、中国が疑わしい活動を行っているとの情報を受け取ったといいます。
そして今年の春、米国高官は機密衛星画像から、中共がこの港で何らかの軍事施設を建設中だと結論付けました。
その後、米国高官がUAE政府と複数回にわたって会談し、UAEを訪問をしたあと、この秘密プロジェクトは中止されました。
ワシントンの駐米UAE大使館の報道官は声明の中で、「UAEは中国の軍事基地やいかなるタイプの前哨基地に関する合意、計画、議論、意図にも達していない」と述べています。
港の秘密開発プロジェクトはすでに建設が中止されていますが、米国の元高官と現高官はともに、UAEにおける中共の存在感が大きいため、230億ドル(約2兆6215億円)でF-35戦闘機やMQ-9 リーパー、その他最新の弾薬をUAEに販売する計画が危うくなる可能性があると指摘しています。
ミラ・レズニック米国務副長官は先日、CNNに対し「F-35は我々の王冠の真珠だ。我々はすべてのパートナーの技術と安全を保護する必要がある」と述べています。