香港の民主化運動を描いたドキュメンタリー映画が台湾で大きな賞を受賞しました。この賞は中国語圏のアカデミー賞として知られています。台湾の蔡英文総統は、この賞は「全ての自由な映画制作者の故郷」と称えました。
11月27日、香港の民主化運動を描いたドキュメンタリー映画が、台湾で話題の賞を獲得しました。
台湾の金馬奨は、中国語圏のアカデミー賞と呼ばれています。授賞式では、キウィ・チョウ(周冠威)監督の「時代革命(Revolution of Our Times)」が、最優秀ドキュメンタリー賞に選ばれました。
この映画は、過去2年間の香港の路上における、北京政権による残忍な弾圧を記録したものです。チョウ監督は、香港から感謝のメッセージを送り、この映画を香港の人々に捧げると語りました。
映画「時代革命」 キウィ・チョウ監督
「この映画が、良識と正義感を持ち香港のために涙を流した全ての香港人に届くことを心から願っている」
米国の「バラエティ」誌は、この決定を「大胆」と評しました。北京政権を激怒させる可能性があるからです。
チョウ監督は、撮影中のプレッシャーはすさまじいものだったと語りました。
映画「時代革命」 キウィ・チョウ監督
「ドキュメンタリーを制作する過程で、私は自分自身の恐怖以外にも、最も苦しかったのは、他の人の恐怖にも直面しなければならないことだった。これには、他の各メディア、独立した記者、オンラインメディアも含まれる。多くの人が非常に苦しんだ。国家安全保障法が施行されて以降、多くの人が自分の記録や映像を私と共有することを拒んだ」
「金馬奨」は1960年代に創設され、毎年台湾で開催されています。
ある台湾人監督が台湾の独立を支持する発言をした後、中国共産党は、中国映画がこの賞に参加することを阻止しています。
香港のドキュメンタリー映画「時代革命」は、今年初めに開催されたカンヌ映画祭で上映されました。
映画祭のディレクターは、世界のニュースの重要な瞬間を、映画は映し出すことができることを示しているとして、この映画の上映を誇りに思うと語りました。