インド太平洋地域における米国の政策に本質的な変化はありません。しかし、米国は中共の攻撃的な姿勢に対してより明確なレトリックを選択し、共産主義政権に対する競争力を維持しようとしています。
そのために、国防総省は民間企業とより緊密に協力してハイテク・システムを開発し、また同盟国との関係を強化する考えです。ロイド・オースティン米国防長官は12月4日、台湾周辺を含むインド太平洋地域における中共の最近の軍事活動は憂慮すべきものだと述べました。
オースティン長官はカリフォルニア州で開催されたレーガン国防フォーラムで演説を行いました。
ロイド・オースティン米国防長官
「我々は、一つの中国政策を堅持するとともに、台湾関係法に基づく約束を堅持して、台湾の自衛能力と台湾の人々の安全を脅かすいかなる武力行使にも対抗する能力を維持するのを支援する」
オースティン長官の演説は、米国が中共の経済力の増大、更に宇宙空間・サイバー空間での戦力増強や核戦力の増強に直面する中で行われました。
ロイド・オースティン米国防長官
「我々は、中国(共)の挑戦をしっかりと注視している。しかし、中国(共)は我々を見下ろす巨人ではない。こちらは米国だ。我々は世界一の産業と世界一の技術革新力を持っている。我々は、将来に向けて競争力維持に役立つ能力を生み出すために必要なことを実行していく」
オースティン長官は、米国は衝突を望まないが、競争を恐れてもいないと述べています。
ロイド・オースティン米国防長官
「我々は、NATOのアジア版を目指しているわけでも、反中国(共)の軍事同盟を作ろうとしているわけでもない。また、各国に対し、米国と中国(共)のどちらかを選べと言っているわけでもない。しかし、米国は競争を恐れるような国ではない。我々は、パニックや悲観論ではなく、自信と決意をもってこれに臨む」
オースティン長官は、外交とリーダーシップによって多くの問題は解決できるはずだと付け加えました。