中国系科学者夫婦が起訴 虚偽の陳述と密輸の容疑

米カリフォルニア州サンディエゴ在住の中国系科学者の陳蓮春(ちん・れんしゅん)と夫の吳辰彦(ご・しんげん)が、虚偽の陳述や密輸の容疑で起訴されました。陳被告は、雇用主であるA社のワクチンに関する機密文書を夫にメールで送信していました。連邦捜査局(FBI)は両被告に対する刑事告発書と逮捕状の発行を勧めています。

2021年4月20日、FBI捜査官は捜査のために、陳蓮春のサンディエゴの自宅を訪れました。その際、陳被告は「雇用主であるA社のいかなる機密情報や商業機密も、夫とは共有していない」と陳述しました。

しかし、FBIが夫の吳辰彦被告の過去5年間の電子メールを調べたところ、陳被告からのメールにA社の機密レベルの文書が含まれていたことが判明しました。

夫の吳被告は2021年5月8日、米国入国の際、自分はいかなる病原体、細胞培養物も米国に持ち込んでいないと申告していました。そのため、虚偽の申告をしたとして起訴されました。実際、呉被告の受託手荷物からは、研究サンプルや化学サンプル、医療・生物設備など多くの未申告物品が見つかりました。

起訴状によると、吳被告は2012年にカリフォルニア州で実験室を登録していましたが、2016年6月に解散しました。しかし、実験室はカリフォルニア州に登録されていたものの、実際には中国の江蘇省太倉市で運営されていたようです。

 
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