最近、英国と豪州は自由貿易協定(FTA)に署名しました。来年7月に発効する見通しで、2国間の貿易について、ほぼすべての製品の関税が撤廃されます。中共政府が政治的な理由で、豪州に対して、輸入規制措置を発動する威圧的な通商政策を受け、豪政府は輸出業者に中国への依存を減少するよう促しています。
12月17日、英国と豪両政府は、FTAに署名し、英国からの輸出品に対する関税を撤廃することになり、貿易総額が100億ポンド以上増加する見込みです。
オンライン形式の式典で、英国のアン=マリー・トレビリアン国際貿易大臣と豪のダン・テハン貿易・観光・投資大臣が署名しました。
英国際貿易大臣 アン=マリー・トレビリアン氏
「これは、英国が主権貿易国としてゼロから交渉した最初の歴史的な取引だ」
英国企業による豪州への投資が促進され、またワーキングホリデービザの年齢上限が35歳以下に引き上げられ、オーストラリア人が英国で3年間勤務することができます。
豪州とのFTAにより、英国経済が年間20億ポンド以上押し上げられる可能性があると予想されています。
英国際貿易大臣 アン=マリー・トレビリアン氏
「私たち両国は、貿易が雇用と成長を意味することを知っている。そのため、我々は無関税貿易を確保し、イングランド北部で製造された、スコッチウィスキーから電気自動車に至るまで、英国の優れた製品を輸出業者がより多く販売できるよう支援している」
英国に輸出される豪州の製品については、99%関税が削減されます。
ワインや牛肉の関税を引き下げることで、中共政府による制裁措置で打撃を受けた豪州の輸出業者が、英国への輸出に主軸を移すことができるようになります。
中国は豪州にとって最大の貿易相手国ですが、中共政府は昨年から豪産製品に制裁を加え始めました。
このため、豪政府は輸出企業に対して、中国への依存度を下げるよう促しました。最終的な貿易条件は、今後議会で審議される予定です。