最近、チベットを巡る衝撃的な調査報告が発表されました。
米国に拠点を置くNGO団体「チベット・アクション・インスティテュート」が発表した報告書によると、6歳から18歳までのチベット人の子供約80万から90万人が、強制的に国営の寄宿学校に入学させられているとされています。
寄宿学校では、家族、チベットの言語や伝統文化との切り離しが図られています。
同団体が発表した12月7日付の報告書によると、中共当局はチベットの広域にわたり全寮制学校を建設し、4歳以上の子供たちが保護者から切り離されています。
同報告書では、チベット東部の保護者の話として、中共当局が昨年村の学校を保育園に改築したとされています。同時に子どもたちの、村での勉強が禁じられました。
子供たちは、休日にも家に帰ることが許されていません。
また、チベット東部出身の教員によると、教師はすべての科目を、中国の標準語のみで教えなければならないといいます。ほかにも、童謡や就寝前の読み聞かせなども中国語で話されているといいます。
このため、小学校に入学する7歳頃には、チベット語を話せる子はほとんどいないといいます。
一方、別の証言では、さらに悪辣な事例が語られています。元寮生の女子学生は、学校内で性的虐待や性的暴行を目撃したと証言しました。
証言者は、学校外部の男性や一部の男性教職員が女子寮に押し入ることがあったと述べています。
さらに、激しい殴打による体罰が頻繁に行われていたため、生徒たちは常に恐怖に苛まれていたといいます。寄宿学校で過ごした3年間の中学生活は悪夢のようで、肉体的に、精神的に苦しめられ、疲れ果ててしまったと語っています。
中共政府はここ10年間、チベット人学校を閉鎖する政策をとってきました。
チベット人学校の責任者、チベット語教師、知識人は当局により逮捕され、チベットの伝統文化が危機に直面しています。