IT・教育・不動産…各部門で大規模なリストラ 当局の規制受け=中国

中国における経済不安は、不動産業や建設業にとどまらず、国内の多くの大手企業にも波及しています。中共当局によるIT、教育、不動産などの業界に対する規制強化の影響で、大規模なリストラが行われており、数万人に及ぶ人々が失業したと見積もられています。

これらの業界の多くは、経済成長の原動力となり、所得水準の向上に寄与していました。しかし、その状況は変化しつつあるようです。

中共の習近平総書記は、当局が「行き過ぎた資本主義」と主張するこれらの業界に対して、締め付けに乗り出しています。

エンターテイメント業界もまた、その影響を受けています。

芸能人や著名人が中国共産党の政治的価値観に沿わない内容を発信した場合、情報発信の場を失ってしまうケースもあります。

中国における最近行われた人員削減の一例として、「中国版Netflix(ネットフリックス)」として知られる動画配信サービス企業「愛奇芸(アイチーイー)」では、記録的な従業員数の一時解雇が行われているとされています。

専門家によると、同企業は昨年末までに、総勢約8千人(7721人)の従業員を擁していました。しかし、来年2月までにおよそ20%の従業員が失業する可能性があります。

TikTokの親会社・ByteDance(バイトダンス)もリストラを進めています。今年初め、同社は10万人以上の従業員を抱えていました。しかし、今年8月以降、数千人単位で人員の数が縮小しています。

教育業界に関しては、家庭教師による週末と休日の講座を禁止する規制が設けられました。

中国の学習塾大手・新東方教育科技集団(ニューオリエンタル・エデュケーション・アンド・テクノロジー)は、年内に4万人の従業員を削減する計画を発表しています。

生徒数の減少に加え、家庭教師の授業時間が制限されるなどの規制は、教育業界に進もうとする大卒者にとって厳しい現状となっています。

11月には、16歳から24歳までの若年層の失業率が全体で15%近く(14.3%)に達しました。昨年の約13%(12.8%)を上回りました。

失業率はさらに悪化すると予想されています。中共教育部の報告書によると、来年夏には大学・短大卒業生が1000万人を超える見込みです。

 
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