パデュー大学中国人学生らが学長に抗議 背後に中共の影

中共を批判すると嫌がらせを受け、言論の自由を支持すると抗議に直面する。中国では普通のことだと思うでしょうが、実は、米国でも起こっているのです。米国の大学のキャンパスで行われた、一見自主的な学生の抗議活動の背後に何があるのか。報道をご覧下さい。

パデュー大学の学長は、中共に従い言論の自由を抑圧する人々に、「他の場所で教育を継続する」ことを求めています。

これは、ある中国人留学生がネット上で中国共産党を批判したことが発端でした。その後彼は、キャンパス内で他の中国人学生らから嫌がらせを受け、中共当局に報告すると脅迫されました。

しかし現在、オンライン嘆願書には1000人を超える署名が集まり、ミッチ・ダニエルズ学長が嫌がらせを批判したことに抗議しています。学長の発言は「外国人嫌い」であるとして、中国国籍の人全員に向けられたものだと言っています。

米パデュー大学卒業生 陶哥さん
「彼らが私の情報を収集して、中国(共)政府に報告するのは嫌だ」

陶哥(とうか)さんはパデュー大学の卒業生で、ネット上で中国共産党を批判しています。陶哥さんは、自分の顔をさらすことで中共当局に身元が知られることを恐れていると言います。

しかし、陶哥さんは自分が入っている中国人学生のチャットグループの会話を公開し、嘆願書は中共政府の手の内の一つだと言います。

米パデュー大学卒業生 陶哥さん
「この種のものは自主的に見え、一人の中国人学生によるもののように見えるが、そうではない」

陶哥さんは、これはパデュー大学の「中国学生学者連合会(CSSA)」というグループが立ち上げ、広げているものだと言います。

米パデュー大学卒業生 陶哥さん
「CSSAは中国(共)政府によってコントロールされている。米国の中国人学生を管理・監視し、中共に不利な発言をしたかどうかを見張っているのだ」

米国務省の2020年の報告によると、米国の大学には150のCSSA支部があります。それらは中共政権によって設置され、監督されていると記されています。その目的は中国人学生を監視し、中国共産党の立場に反対する意見に対して支部を動員することです。

一方、陶哥さんは、嘆願書の内容は、中共政府が注意を逸らそうとする時によく使う言い回しだと指摘しています。

米パデュー大学卒業生 陶哥さん
「このように、人種差別とは関係なく、全てをごちゃ混ぜにすることで、話の論点に集中できないようにしたいのだ」

ダニエルズ学長は、孔志豪さんは率直な学生であり、嫌がらせをした者たちは懲罰を受けることになると述べました。また学長は、中共当局が秘密警察を派遣し、中国にいる孔さんの家族を脅していることも批判しています。

中国人学生グループがダニエルズ学長の言葉に抗議していますが、 陶哥さんは学長の努力に感謝していると語ります。

米パデュー大学卒業生 陶哥さん
「学長は自分の学生、米国で発言している中国人学生を守ろうとした。また、パデュー大学内での言論の自由も守ろうとした」

一方、別の嘆願書では、パデュー大学で孔さんに嫌がらせをしたとされる学生の追放を求めており、2万人以上の署名が集まっています。

陶哥さんは、孔さんのように、より多くの学生が米国で恐れることなく、自分の意見を自由に話せることを望んでいます。

米パデュー大学卒業生 陶哥さん
「恐れてはいけない。ただ立ち上がり、真実を支持したり、正しいことを支持したり、中共に反対したりするだけでよいのだ」

陶哥さんは米国に対し、米国のキャンパスで中共政権のために行動する学生グループをさらに制限するよう求めています。

〈字幕版〉

 
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