日米が、台湾有事を想定した計画を策定していると報じられています。これは安倍元首相が「台湾有事は日本有事で、すなわち日米同盟の有事でもある」と発言した後の動きです。
共同通信によると、日本政府関係者の話として、日米両国は中国共産党政権による台湾侵攻を想定した共同作戦計画の原案を策定したとされています。
報道によると、この計画は、米海兵隊が鹿児島県から沖縄県の南西諸島に、臨時で攻撃用軍事拠点を設置するとしています。南西諸島は台湾へと連なる中国の軍事戦略上の防衛ラインに位置しています。
設置される米軍の拠点には、台湾有事の初期段階から部隊が派遣され、自衛隊は弾薬や燃料の補給など後方支援を行います。
また報道では、来年1月に開かれる外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)で正式な計画策定に向けた作業開始に合意する見通しです。
この報道は、安倍晋三元首相が台湾のシンクタンクが主催するフォーラムのオンライン講演で、中国が台湾を武力攻撃すれば日米同盟の有事になるとの認識を示した後のことでした。
安倍晋三元首相
「台湾への武力侵攻は日本に対する重大な危険を引き起こす。台湾有事、それは日本有事だ。すなわち、日米同盟の有事でもある」
共同通信の報道によると、米軍が拠点を設置する条件として、中国と台湾の紛争が日本の安全保障を脅かすとする日本政府の政策決定によります。
政策決定がなされた場合、米軍は砲弾型ロケットシステムを配備することになります。
今年4月、米国のバイデン大統領と菅前総理は、初の対面での会談で共同声明を発表し、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調しました。