西安の都市封鎖は1月3日の時点で12日間続いていますが、感染者数は減少しません。中共当局は「1月4日までに『社会のリセット』を達成しなければならない」と厳しく命じているため、西安市当局はこれを実現するため管理をさらに厳格化し、隔離措置を以前にも増して強めています。多くの居住区では、住民が毎晩、隔離のために都市部の外に送られていますが、あまりにも劣悪な隔離ステーションの環境に耐えきれず、多くの人が逃げ出しています。
西安市では1月4日に「社会のリセット目標」を実現するため隔離措置を強化しており、都市部の中の開発が立ち遅れている地域ー城中村はフェンスで囲われて厳しく管理されています。2日夜に撮影された動画には、灞橋区(はきょう-く)国際港務区で大型バス数十台が住民を隔離ステーションに輸送する様子が見られます。蓮湖区上和城居住区でも、大型バス数十台が住民を乗せて隔離ステーションへと向かいました。
あるネットユーザーは、「隔離施設に人を連れて来さえすれば、そのあとにもっとたくさんの感染者が確定したとしても、それらは居住区の感染ではなく、隔離期間中に起きたものとしてカウントされる。そうすれば対外的には『リセットされた』と言えるからだ」と明かしています。
西安市民 封さん
「感染の疑いのある人は、都市部の外に隔離される。集合住宅一棟の住民全員が連れていかれたところもある。渭南とか、漢中とか、安康とか、たくさんの場所でだ。そのうえ隔離施設の環境が劣悪だ。それらはすべて立ち退き者用住宅なので部屋には暖房もない。部屋の中に何でもそろっているわけではないので、その環境は耐えがたい」
現地の様子を撮影した動画を見ると、食糧が尽きたためにこっそり外出した西安市民が捕まって殴られるケースが相次いでいることや、寝具もない隔離ステーションで三食まともに食べられないため、多くの人が辟易して逃げ出したり、荷物を持って歩いて自宅に帰ったりしていることが分かります。
西安市民 田さん
「飢えてしまったらどうしようもない。多くの人が外出して殴られている。赤の腕章をつけた人に殴られている。今は集中隔離を行っているが、ひどいことになっている。歩いて引き返している人もいる。そこに居続けられる人はいない。あの通知でも露骨に言っている。今の状況は非常に厳しく、話もできない。インターネットのブロックもひどい。投稿してもすぐにブロックされる」
1日、西安市疾予防コントロールセンターは居住区に対し通知を出し、毎日のPCR検査と、物資の共同購入と引き取りを要請し、配達員による感染拡大のリスクがあると警告しました。西安市のある女性は、「野菜の値段が2倍になったうえ手に入りにくいし、無料の野菜ももらったことがない。基本的にはPCR検査のためでなければ外出しない」と明かしています。
西安市民 封さん
「PCR検査は毎日受ける。今は外出してPCR検査を受けるにもリスクが大きい。もしかしたら感染するかもしれないが、それでも行かないわけにはいかない。こんな寒い日に1時間以上列に並ぶ。PCR検査を行う医療スタッフも感染している。ボランティアの中には保菌者もおり、他の人を感染させている」
ある西安市民は「都市封鎖が行われてから、多くの農民工が故郷に帰れなくなって街を放浪し、野宿を余儀なくされている。気の毒でならない」と話しています。