先月、米国が北京オリンピックの外交的ボイコットを発表した際、その理由として、中共政権によるウイグル人に対する弾圧を含む、中国における人権侵害を指摘しました。
そして北京政権はいつものように、この種の非難を否定しました。しかし、共産主義政権が自らを正当化しようとする方法は、これだけではありません。どうやらソーシャルメディアの影響力を買収しようとしているようです。
最近、ツイッターに「ゾンビアカウント」が大量に現れました。いずれも同じスクリプトを使い、新疆ウイグル自治区における人権侵害に対する非難を否定しています。
これらのアカウントのほとんどは英語名を使用しており、そのIDはツイッターのハンドルネームの一部に使われています。
これらのアカウントの多くは新しく作られたものです。ゾンビアカウントの典型的な特徴として、フォロワーがおらず、また誰もフォローしていないことが挙げられます。
ツイートのテンプレートは「私は新疆で育った」で始まり、米国や諸外国が中国を中傷するために、人権侵害に関する嘘を捏造していると非難しています。
そしてこのツイートは、中国共産党官製メディアの記事を転載したサイトにリンクしています。
これは、アラブ首長国連邦に15年間住んでいるという、新疆ウイグル自治区出身者へのインタビュー記事です。
リンク先のウェブサイト「欧州時報」のページには「パリを拠点とする中国語のメディア」と書かれています。
しかしネットユーザーの検証により、このサイトのサーバーは米カリフォルニア州にあり、ウェブサイトのドメイン名のICP(インターネット・キャッシュ・プロトコル)は北京で登録されたものと判明しました。
中国共産党政権は、巨額を投じて国際世論に影響を与えようとしています。
先月末、ニューヨーク・タイムズは「影響力を買う:中国はフェイスブックとツイッターをどのように操作しているのか」と題した記事を発表しました。
この記事では、中共がソーシャルメディアを操作するキャンペーンとして、民間業者によって作られた偽アカウントを世界中のソーシャルメディアプラットフォームに溢れさせる方法が詳しく説明されています。
〈字幕版〉