中国の人権侵害を描いた映画 全米30都市で公開

第28回オースティン映画祭(Austin Film Festival)の受賞映画「Unsilenced(アンサイレンスド)」が、全米の観客の涙を誘っています。この映画は中国共産党のプロパガンダを暴くために、命がけで挑む米国人記者と無垢な学生たちの物語を描いています。

この映画は実話に基づいており、中国の一流大学の学生、王さんの物語を描いています。王さんは、真、善、忍の原則を理念とする精神的な修煉法である法輪功を実践しています。

しかし、一夜にして王さんは国家の敵となってしまいます。中共政権が法輪功の実践に対し、国を挙げての弾圧運動を開始したのです。

中共政権が迫害を強化し、法輪功学習者を誹謗中傷するプロパガンダを大量に流す中、王さんは、自分の職業に意義を見出そうともがく米国人記者のダニエルさんと出会います。二人は、共にある選択を迫られることになります。キャリアや命さえも懸けて真実を伝えるのか、それとも沈黙を守るのか。

デラウェア州議会上院議員のデイブ・ローソン氏が、この映画について感想を述べました。

デラウェア州議会上院議員 デイブ・G・ローソン氏(共和党)
「衝撃を受け、驚いた。自分は遅れていて、何が起こっているのだろうと感じた。始まったのは1999年で、23年が経った今、このことがようやく明らかになった。恥ずかしながら、それ以上のことは知らなかったのだ」

ロサンゼルスでは、ある映画ファンが涙をこらえるのが大変だったと語ります。

米ロサンゼルス在住 ベロニカ・フラメンコさん
「中国や他の全体主義体制の下で、迫害され犠牲になっている人たちに伝えたいが、私たちは彼らのために祈り続けている」

別の観客のエドガー・アベンダーノさんは、この映画を見て、中国で起きている人権侵害を知り、悲しくなったと語ります。

米ロサンゼルス在住 エドガー・アベンダーノさん
「この映画は、人々に希望を抱くこと、救いがあること、正しいことのために戦えば、最終的に希望が見えてくるということも教えている」

エドガーさんは、もっと多くの人が勇気を出して、正しいことのために立ち上がることを望んでいると語ります。

米ロサンゼルス在住 エドガー・アベンダーノさん
「正しいことのために、自分の家族や子供、妻を犠牲にすることを厭わないあの登場人物のように、自分の中に同じものを見出してくれることを心から願っている。それはとても難しい選択だ。今のまま、だんまりを決め込んでいる方がずっと気楽だ。そして自分がしていることを続け、ただ筋書通りに生きていくのだ。しかし、自分の中にあるその気持ちを見つけて、立ち上がり、正しいことを行うことは、私たち全員がしなければならないことだ」

さらに、人々が積極的に声を上げれば、変化をもたらすことができると付け加えています。

この映画は、ニューヨーク、ワシントンD.C.、カリフォルニアをはじめ、全米30都市で公開される予定です。

〈字幕版〉

 
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