「ノット・メイド・イン・チャイナ」が一部の地域でトレンドになっているようです。ある韓国企業は、自社が中国企業でないことを強調して売りにしようとしています。
韓国バッテリー大手のLGエナジーソリューションは、中国を抜いて世界最大手の電気自動車(EV)用バッテリーメーカーになることを目指しているといいます。そして、それを実現するには良いタイミングであるようです。
韓国自動車技術研究所の上級研究員は、貿易戦争が続いているため、中国は米国と欧州市場への参入に苦戦しているとウォール・ストリート・ジャーナル紙に語りました。
一方、LGエナジーソリューションは、中国市場だけに依存しているわけではないため、中国を追い抜くことができるとしています。
現在、世界最大手EV用バッテリーメーカーは、中国の寧徳時代新能源科技(CATL)です。同社の売上の8割が、中国国内での販売によるものです。LGエナジーの最高経営責任者(CEO)である権暎寿(クォン・ヨンス)氏は、それがCATL社の弱点であると指摘しています。
権暎寿氏は、自社は欧米を中心に、より多様な顧客基盤を持っているといいます。また、これらの地域に、顧客に供給するための生産拠点を持っているとし、CATL社にはないものだと強調しています。
権氏は、より多くのグローバルな顧客を持つという点でリードしていることが、今後の市場シェアを拡大していくことになると述べています。
LGエナジーの事業拡大計画は、すでに6か国で進行しており、46億ドル(約5,310億円)の投資や、米国のゼネラル・モーターズ(GM)との合弁工場も含まれています。
調査会社のSNEリサーチ社は、昨年のCATLの世界市場のシェアは約32%と推定しています。一方、LGエナジーは、21%で2位でした。