北京冬季五輪に参加する各国の選手は今、五輪参加の栄誉と自身のモラルのどちらを選ぶのかという問いかけに直面しています。中共の特色ある極端な感染症対策、諜報活動、言論統制に対し、あるいは中国の人権弾圧に対する非難と五輪ボイコットの声に対しどのような見解を持っているのか、すべての選手が見えないテストを受けています。
NBAボストン・セルティックスのエネス・カンター・フリーダム選手
「金メダルとそれに付随する全てのことが、あなたの道徳、あなたの原則、あなたの価値観よりも重要だということはない」
1月31日、NBAのエネス・カンター・フリーダム選手は米シンクタンクのヘリテージ財団主催の「中国と2022冬季オリンピック:誤った選択」フォーラムの席で、中共政権によるオリンピック開催に再度反対する姿勢を示しました。
NBAボストン・セルティックスのエネス・カンター・フリーダム選手
「私は、すべての選手は勇敢に立ち向かう必要があると考えている。これはバスケットボール(などのスポーツ)よりもさらに重要なことだ。彼らは『ジェノサイドが起きている国の競技に参加するつもりはない』と言うべきだ」
カンター選手は、中共政権がオリンピックを開催でき、各国の選手が北京で競技に参加するのはIOCに原因があるとして、その理由を、IOCが中共の人権弾圧に目をつぶっているからだと考えています。
NBAボストン・セルティックスのエネス・カンター・フリーダム選手
「問題はIOCが中国と結託しているところにある」
しかしながら、IOCは中国にいる各国選手の身の安全、プライバシー、基本的人権を保障することはできません。
中共当局が「ゼロ感染政策」の偽りの成果を守るため、北京冬季オリンピックを「クローズドループ」オリンピックに変容させたことで、選手は自由に外出することすらできず、毎日追加検査を強要されています。そして、米国と一部の欧州諸国は、選手団の出発前に「中国に入国すると、中共政府が支持するインターネットセキュリティ上の脅威と諜報活動に直面する可能性がある。また選手は北京で、自分が口に出せることと出せないことについて注意を払い、案じずにはいられないだろう」と警告していました。
マイケル・マッコール米下院議員
「中国に向かう米国人選手を危険にさらすことは容認できない。過去に中共に大っぴらに反対したり、国内で中共のファイヤーウォールに反対したりしたことのある米国人選手は、逮捕や無期懲役に直面するかもしれない」
米下院外交委員会のマイケル・マッコール議員(共和党)は、国務省が中共とその悪行に公に反対した米国人選手の安全を確約すべきだと考えています。
マイケル・マッコール米下院議員
「中共は現在、我々のこの時代で最も恐ろしい人道に対する罪を犯している。彼らは自由と民主主義の敵だ」
中共は感染状況の隠匿や、ウイグル人や法輪功学習者を対象とした強制臓器摘出、香港民主化運動の弾圧、中国人テニス選手・彭帥さんに対する処遇はすべて、国際社会から注視されています。
ヘリテージ財団の研究員、リー・エドワーズ博士は、北京オリンピックの外交ボイコット以外に、米国とその他の西側政府は経済や政治的な方法を使って中共を広く阻止することができると考えています。
ヘリテージ財団研究院 リー・エドワーズ博士
「私は、共産中国をジェノサイドの実行者と見なす考え方は、強力で、共感を引き起こすことのできる非難だと考えている。我々はそれ(中共)がジェノサイドを行っている国だと認定されるよう、努力し続ける必要がある」