雪不足に感染拡大にボイコット…困難だらけの中共冬季オリンピック

北京冬季オリンピックを目前に控えた中共は、その成功に全力をかけていますが、雪不足や感染の拡大、国際社会からのボイコットなど、いくつもの危機に直面しており、オリンピック史上最もひどい大会になるとの声も上がっています。

まず、深刻な雪不足について、中共当局は昨年11月から、湿度の低い張家口の高地で人工雪を作っていましたが、このプロセスすべてが困難に満ちていました。

オリンピック会場の管理員 ジャック・フォルニエール氏
「ここは湿度が足りず、非常に乾燥していて風も強い。彼らは風向き調整機に頼る必要があるが、逆風によって機械が壊れてしまう。ここの谷間では風向きがしょっちゅう変わるので苦労が多い。オペレーターにしてみれば、人がやることではない」

張家口はもともと雪が少ない地域ですが、アルペンスキーの競技会場となった国家高山スキーセンターの降雪量はさらに少ないため、中共は人為的な操作を強行しています。それが環境保護活動家から強く批判されています。

中共は会場の自然環境で問題を抱えているほか、中共の人権弾圧も国際社会から注視されています。反体制派や宗教関係者、少数民族への弾圧や香港人の人権と自由の侵害、そして中国人テニス選手の彭帥さんの事件などに反発し、中共の冬季オリンピック開催に対するボイコットの声が日増しに高まっています。

現在、米国、英国、カナダ、日本、デンマーク、ベルギー、豪州などの国が次々と、政府要員の北京冬季五輪への出席を見合わせると発表しています。

中共は、スポーツの祭典を政治利用してはならないと言いながら、一方で中国人選手に対しては、競技前に中共指導者に報いると宣誓させています。

中国のオリンピック参加選手
「全力で指導者に報います」

これらの他に、中共の冬季オリンピックは「疫病流行」という大きな困難も抱えています。

北京まで感染が広がったことで、中共は「クローズドループバブル」方式を採用し、オリンピック関係者の機内への搭乗、到着、チェックイン、そして仕事や生活のすべてを外部から遮断しています。

韓国YTNのスポーツ記者 ウンジ・チョさん
「誰かがこのバブルの中で感染したらどうなるのか?感染が広がるのではないか?と心配している。もし誰かが感染したら、この中に閉じ込められている我々は監獄にいるのと同じだ。自分が感染してしまうのではないかと私はとても不安に思っている」

中共は社会資源を大量に消費し、市民の権利を犠牲にして「感染ゼロ政策」を推進していますが、その目的はこの冬季オリンピックを成功させるためにほかなりません。しかし現実に直面した中共は無力であることが明らかになりました。北京冬季オリンピック委員会は、2日に入国した五輪関係者の間で新たに55人の感染者が確認されたと発表しました。また、1月23日から現在まで、空港とクローズドループバブル内で確認された陽性者数は287人に上ると発表しています。

 
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