五輪参加選手 人権問題言及で拘束の恐れ有り 「彼らには言論の自由がある」=米報道官

2月4日、北京冬季五輪が開幕しました。

五輪の開幕前から参加する選手らが、中国の人権問題に抗議する発言をした場合、中国共産党により拘束される可能性があるとして、懸念が出ていました。米国務省のネッド・プライス報道官は2日の記者会見で、「米国人選手が中国の人権侵害に抗議したい場合、どうようにすべきか」との質問に対し、「彼らには自由に意見を言う権利がある」と答えました。

米国務省 ネッド・プライス報道官
「中華人民共和国(PRC)が新疆ウイグル自治区での大量虐殺やその他の人権侵害を隠蔽するために、偽の情報を使用していることを我々は知っている。中華人民共和国が米国人選手を含む、様々な人物を対象に非難していることを知っている。そして、それが今回起きていることであることもわかっている。米国人選手は人権尊重をうたう五輪憲章に則って、自身の考えを自由に述べる資格がある。我々は中華人民共和国に対し、まさにその表現の自由を含む人権と基本的自由を尊重するよう求める」

中共当局によるウイグル人に対する迫害や強制収容は、米政府の代表団を北京五輪に派遣しない「外交的ボイコット」の決定を促しました。これに対して、中共当局は、「五輪を政治利用している」と非難しています。

プライス報道官は、「米国は冬季五輪への参加に反対する世界的なキャンペーンを目論んでいるわけではない」と強調しました。一方、北京オリンピック組織委員会の楊樹安副会長は先月、中国の法律に抵触するものは処罰の対象となるとし、牽制しました。

米国の多くの国会議員も、中共当局が人権侵害への抗議の意を示す米国人選手が、拘束される可能性について懸念を表明しています。

 
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