江蘇省徐州市で8人の子供の母親が暗い部屋の中で鎖につながれていた動画が明るみに出て、国内外が震撼しました。しかし、こうした事例は中国では決して珍しくはありません。ある調査報告には、かつて5万人もの女性が誘拐されて徐州に売られたことが記されています。
徐州市の8人の子どもの母親が部屋の中で鎖につながれている様子を撮影した動画が、インターネットで引き続き注目を浴びています。2月1日、中国の元ジャーナリストの鄧飛さんはウェイボーに、この女性の住んでいる村にはもう一人、彼女よりももっと悲惨な状況に置かれている女性がいると明かしました。
インターネットで拡散された動画には、この女性が地面に四つ這いになって、自分の頭を振り続けながらオーオーとうなっている様子が撮影されています。
動画の中では男性が「この20年あまりずっと地面で暮らしていて、服を着ることもできないので、布団を被っている。かわいそうなことだ」と話しています。
鄧飛さんはウェイボーに「彼女はここに来た時には色白で美しく、字も読めたし計算もできた。以前に年配の人が、彼女は計算ができたと言っていた」と投稿しています。
動画が拡散されると、現地政府は1月31日の午前に、この女性を現地の精神病院に送りました。
類似の事件は中国で枚挙にいとまがありません。『古い罪―全国の女性の誘拐と人身売買の記録』という調査報告には、公式データを引用して、1986年から1989年の間に5万人近い女性が誘拐されて徐州に売られており、最も若い被害者はわずか13歳だったと記されています。
この報告書は、こうした事例に対し中共当局は何の対策も講じていないだけでなく、人身売買を行っている者たちと結託して、こうした犯罪行為の後ろ盾になっていると指摘しています。