中国共産党による少数民族の弾圧に関わっている監視カメラメーカーの製品が、英国全土で使用されています。英非営利団体(NPO)「ビッグ・ブラザー・ウォッチ」の調査によると、中国のハイクビジョン(海康威視)とダーファ・テクノロジー(大華科技)のカメラが、学校や警察、病院、公共の建物で使用されています。昨年末、英国の独立民衆法廷は、中共政権は新疆ウイグル自治区でウイグル人に対し大量虐殺の罪を犯していると裁定しました。
英国の公的機関の60%以上が中国共産党とつながりのある監視カメラを運用していることが、調査で明らかになりました。
市民の自由のために活動するNPO団体「ビッグ・ブラザー・ウォッチ」は、数千もの情報公開請求から得られたデータを分析しました。
その結果、英国の学校5校のうち3校がハイクビジョンやダーファの監視用機器を使用していることが判明しました。
これらの企業は、新疆ウイグル自治区におけるウイグル人への弾圧に関与しているとして非難されており、その監視カメラは、通行人を人種的にプロファイルする機能を備えているといいます。
さらに、警察部門の31%、国民保健サービス(NHSトラスト)の半数以上がこの技術を使用しています。
英外交委員会は、ハイクビジョンとダーファ・テクノロジーの監視カメラを英国で禁止するよう勧告しています。同委員会は2021年の報告書で次のように述べています。「我々は、政府が英国内の組織や個人が、新疆の残虐行為と関連していることが知られている企業と取引することを禁止するよう勧告する」
昨年末、英国の民衆法廷は、中共政権はジェノサイドの罪を犯していると裁定しました。
法廷でのNTDの質問に対し、アルトン卿は、このような監視カメラの使用を阻止するための取り組みについて語りました。
英国貴族院議員(無所属) デイビット・アルトン氏
「私は電気通信法の改正案を提出した。ファイブ・アイズ 、この場合は米国が、新疆の監視に関与しているという証拠に基づいて、ある企業の活動を禁止した場合、英国でも同様にその企業について見直すよう求めるものだ。それが可決されなかったとしても、私は今でも改正案を提出することが正しいことだと思っている。大臣たちは精神的にそれ(改正案)に賛同していると言っているが、行動で示すべきであり、彼らはハイクビジョンのような会社を見直すべきだ」
放送までに、政府からの回答は得られませんでした。
ビッグ・ブラザー・ウォッチの報告書によると、英国の地方自治体のほぼ4分の3が中国製の監視カメラを使用しているといいます。
しかし、中共大使館が移転を予定しているタワーハムレッツ・ロンドン自治区の区議会は異なる見解を持っており、中国製の監視カメラは、少数民族への弾圧に加担しているため、使用しないとしています。