2月24日午後、英国会議員が英国とロシアおよび中国(共)との関係について議論しました。一部の議員は、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、英国がこの2つの政権と直接対立する危険性が現在、高まっていると指摘しました。また、外国人によるロビー活動、データ保護や経済犯罪に関する法案を支持するよう呼びかける議員もいます。
ウクライナ情勢が憂慮される中、2月24日、英下院では英国とロシア、中共との関係についての討論が予定されていました。
この討論を始めた英保守党国会議員ボブ・シーリー氏は、両国が直接衝突する危険性が高まっていると述べました。
英国会議員 ボブ・シーリー氏(保守党)
「現在のグローバルシステムがいかに不完全であっても、私たちは大きな紛争を回避してきた。しかし、その秩序が今、脅かされているのだと思う。今日のウクライナ、そして、今後数週間、数か月、数年の間に台湾、南シナ海、バルト海、黒海でも起こる可能性があるのだ」
シーリー議員は、各国が英国で優れた人材を探していることを指摘し、外国人によるロビー活動、データ保護、経済犯罪の法案を支持するよう国会議員らに呼びかけました。
英国会議員 ボブ・シーリー氏(保守党)
「孔子学院がこの国に残りたいのなら、中国人留学生へのスパイ行為をやめ、香港や天安門(事件)について議論する姿勢を見せなければならない。そうでなければ、閉鎖されるべきだ。また、軍民両用の技術を軍事用にするのはまずい。それを中国(共)の軍事大学のために使うのは良くない。中国(共)の秘密機関の採用担当者が摘発され、起訴された。例えば、中国学生学者連合会(CSSA)のような表向きの組織は良くない」
リアム・フォックス元大臣は、2014年にクリミア併合後のモスクワに対する制裁は十分ではなく、ロシアは債務を返済しただけでなく、欧州に大規模な投資をも行っていると述べました。
英国会議員 リアム・フォックス氏(保守党)
「2020年、ロシアから英国への対内直接投資は6億8100万ポンド(約1,000億円)で、EUへの投資は1120億ポンド(約173兆円)だった。したがって、ロシアが新たな制裁から逃れることを阻止するためには、ロシアからの全ての投資を制限することも制裁に含めなければならないのだ」
フォックス氏は、ウクライナへの攻撃は、西側諸国にとって国家の安全保障が第一の義務であることを思い知らせるものであるべきだと述べました。
英国会議員 リアム・フォックス氏(保守党)
「誰もが保険に入りたがるが、保険料を払いたがる人はあまりに少ない。西側諸国は、福祉に溺れている国内人口の国家安全保障予算から資金を再配分することを恐れている。そして、ロシアはそれを分かっているのだ」