米国は中国企業に対し、ロシアが米国の制裁から逃れるのを手助けしないよう警告しています。さもなければ、深刻な影響が及ぶ可能性があり、米国の制裁によって操業停止に追い込まれる企業も出てくる可能性があります。
米政府と西側諸国のロシアに対する制裁が始まりましたが、その一つが輸出規制で、ロシアへの半導体の販売を禁止することです。
半導体はマイクロチップと呼ばれ、現代の電子機器の頭脳として知られています。iPhoneから自動車、戦闘機に至るまで、あらゆるものを動かしています。半導体がなければ、私たちの現代生活は成り立ちません。
米商務長官のジーナ・ライモンド氏は、ニューヨーク・タイムズのインタビューの中で、「ロシアが我々の制裁と輸出規制を回避するために他の国々を丸め込むことは間違いないだろう」と述べています。
ライモンド氏は、SMIC(中芯国際集成電路製造)のような中国企業がロシアにマイクロチップを販売していることを米国が発見した場合、米国はその企業を閉鎖し、米国の機器やソフトウェアを使用できないようにすることができると述べています。
そうなれば、中国企業のチップ生産能力は壊滅的な打撃を受けるとライモンド氏は指摘します。
半導体のサプライチェーンで優位に立っているのは米国です。そして、製造メーカーの多くがアジアに移ったとはいえ、アジア諸国はマイクロチップの製造に未だに米国のソフトウェアや機器に頼っています。
米政府は2020年、中国の通信機器大手ファーウェイに同様の制裁を加え、米国の技術で作られたチップの入手を阻止しました。
この措置により、ファーウェイのスマートフォン事業は機能不全に陥りました。