ロシアによるウクライナ侵攻を受け、米クレジットカード大手のアメリカン・エキスプレス(アメックス)、マスターカード、ビザの3社は最近、ロシアとベラルーシでの事業を停止すると発表しました。ロシア国外で発行されたこれら3社のクレジットカードやデビットカードがロシア国内で利用できなくなり、またロシアの銀行が発行するカードが国外で利用できなくなります。
では、実際にどのような影響があるのでしょうか。
Paynuity 最高収益責任者 バート・コーラー氏
「実効性のあるインパクトというよりも、象徴的なインパクトであるというのが、現時点での私の推測です」
Paynuity(ぺイニュイティ)の最高収益責任者バート・コーラー氏は、これら3社がロシア国民に大きな影響を与えるとは考えていないとの見解を示しています。
Paynuity 最高収益責任者 バート・コーラー氏
「ロシア国内の市民がカードを利用できることに変わりはないので、市民への影響は大きくはないだろうと見ています」
ロシア中央銀行は3月6日、一部の国内銀行が中国の銀聯(ユニオンペイ)を利用したカード発行を開始する可能性があると発表しました。
Paynuity 最高収益責任者 バート・コーラー氏
「中国はロシアの対外送金の約2割を運用しています。ロシアは、ビザとマスターカードのシステムを回避し、これらの代替手段を見出すでしょう。一部はすでに使用しており、全体比で見ると20%です。今後、銀聯の決済システムのロシアの利用率は高まるだろう」
銀聯は中国国内の銀行間決済ネットワークで、国際的な決済サービスや現金の引き出しが可能であり、180か国で利用できます。