ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受け、米国の海軍、空軍、宇宙軍の司令官が3月1日、米下院軍事委員会戦略軍小委員会で証言を行いました。中共とロシアからの脅威が高まる中、核抑止力を維持するための米国の能力について、懸念を示しました。
米戦略軍司令官 チャールズ・リチャード 海軍大将
「私は以前から、二つの敵を同時に抑止する必要性を強調してきた。その必要性は、今や不可欠だ。前にも言ったが、これは繰り返し言う価値のあることだ。国防総省のすべての運用計画と我々が持っている他のすべての軍事力は、戦略的抑止力、特に核抑止力が保持されているという前提に基づいており、戦略的抑止力または核抑止力が失敗した場合、国防総省のいかなる計画も軍事力も期待通りには機能しないだろう」
米北方軍司令官 グレン・ヴァンヘルク 空軍大将
「我々のライバル、とりわけロシアと中国(共)は、我が国、私たちの民主主義、そして世界の民主主義陣営の基盤を弱体化させる目的で、偽情報を拡散し、分裂と内紛を積極的に引き起こそうとしている」
国防総省の担当者は、米国の核抑止力を維持することが急務であると述べました。
米国防総省政策担当次官補 サーシャ・ベイカー氏
「我々は、核ミサイル防衛と極超音速攻撃能力を前提とした戦略的態勢を、これらの進展に合わせて入念に調整しなければならない」
司令官たちは、戦略的抑止力を行使する準備はできていると述べています。しかし、世界中のどこにいても脅威を検知する能力を向上させるには、継続的な防衛費の投入が必要だとも述べています。