米政府は、中共の知的財産の盗用の対処に取り組んでいます。一方、中共は台湾に目を向け、人材を引き抜き、企業秘密を盗んでいることが、台湾当局の発表で明らかになりました。台湾側は今、反撃に出ています。
台湾の司法院管轄の調査局の発表によると、先週同調査局は、中国企業8社の60人近くが調査を受けていると報告しました。
同調査局は、中共政権は台湾で活動する中国企業や研究所を隠れ蓑にして、台湾の先端技術を盗み、台湾のハイテク産業の人材を引き抜いていると指摘しています。
昨年は、26件の事例が発生し、台湾は70億ドル(約828兆円)以上の損失を被りました。
関連ケースとして、中国の半導体メーカーであるビットメイン(BITMAIN)は、台湾に会社を設立し、わずか3年の間に、台湾から数百人のエンジニアを引き抜きました。
そして、その技術を中国に送り、台湾の国家安全保障に打撃を与えています。
知的財産の盗用に対抗するため、台湾当局は中国本土からの投資家の数を厳しく規制する法律を起草しました。
台湾国家政策研究財団の軍事専門家である李正修氏は、中共は台湾や米国の技術にすぐには追いつけないことを知っているので、その差を縮めるために、彼らから盗んでいると指摘しています。
台湾国家政策研究基金会軍事専門家 李正修氏
「中国共産党は、ハイテク産業の産業機密をめぐって、実は西側諸国に深く支配されている。中国(共)は、少なくとも現段階では、台湾や欧米の技術のペースについていけないことを知っている。だから、この方法で技術格差を縮めようと考えているのだ」
では、台湾と中国の技術格差はどれほどあるのでしょうか?
台湾は、TSMC(台湾積体電路製造股份有限公司)などのおかげで、半導体製造の最先端を行っており、世界最大のマイクロチップ受託製造企業になっています。また、世界最先端の半導体の大半を台湾が製造しています。
一方、「メイド・イン・チャイナ」のチップは、品質が低く、最先端のものではありません。今年の時点で、中国はまだ相当な数の高価値のロジックチップを設計または製造していません。