ウクライナでの戦争は、米国のソフトウェア企業と中国のドローンメーカーの関係に影響を及ぼしています。米サンフランシスコに拠点を置く「フィグマ(Figma)」は、ベクターグラフィック編集ドローンソフトを提供する、米国で急成長している企業です。同社は最近、世界No.1のドローンメーカーである中国のDJI(大疆創新科技)に対し、同社サービスへのアクセスを遮断しました。
「我々は、DJIが米国が発表した制裁リストに記載されていることを知りました。ゆえに、米国の法律を遵守するために、フィグマはこれ以上、ソフトウェアの使用権限を与えることができなくなりました」。これは、フィグマのDJIへのメッセージです。
これは、中共官製メディア「中国基金報」の報道によるもので、この動きは、ロシア・ウクライナ戦争でDJIのドローンが使用されていることを受けてのことです。これらの詳細は、コネクティビティ企業であるブリンク社の共同設立者IoT(アイオーティー、Internet of Things:モノのインターネット)プラットフォームから得たものです。
中国企業がロシアの侵略者に優位性を与えたと言われています。同社は、他のドローンの位置や、ドローンを操作する人を追跡する機能を提供しています。これはドローン検知システム Aeroscope(エアロスコープ)といいます。
しかし、この中国企業はウクライナ人に対してはその機能をオフにし、ロシア人に対してはオンにしていたようです。繰り返しになりますが、これはすべて、ブリンク社の共同設立者の話によるものです。
彼は、ロシア人はウクライナのドローンオペレーターを殺害することができたが、ウクライナ人はロシア人のオペレーターを追跡することができなかったと話しています。
しかし、これは本当なのでしょうか?DJIの米広報責任者は、ドローン検知システムの喪失について、「誤動作は長時間の電力喪失またはインターネット接続の不具合に関連している可能性がある」と説明しました。
しかし、それだけではありません。3月13日にロシアが、中共政権に軍事援助を求めているとの報道が出始めました。その中にはドローンも含まれているため、状況はより敏感になっています。しかし、中共はその疑惑を否定しています。
さらに、 反米や非国家アクターが中国のドローン会社のサービスを利用したことを示唆する報告もあります。中には、ISISや(ドローン攻撃で)ベネズエラ大統領の暗殺作戦さえ含まれています。
フィグマとDJIからのコメントは得られていません。