北京冬季五輪開催中に故郷を初めて訪れた米フィギュアスケート選手のアリサ・リュウ(劉美賢)選手は、中国のファンやメディアから熱い歓迎を受けました。一方で、リュウ選手とその家族が中共の海外工作員から脅迫されていたことはあまり知られていません。
フィギュアスケート選手のアリサ・リュウ選手は今年の北京冬季五輪に米国代表として出場しましたが、五輪前に本人とその家族が中共の海外工作員から脅されたため、米国政府は五輪期間中、同選手の身辺警護を秘密裏に手配していました。
父親で弁護士のアーサー・リュウ(劉俊)さんは、1989年の天安門事件の時、民主化運動のリーダーの一人として活動していましたが、後に「黃雀行動」によって救出され、米国に渡りました。
アーサー・リュウ氏はロイターに対し、昨年10月にFBIから、中共工作員がリュウ一家を対象に工作活動を計画していると知らされ、娘のアリサ・リュウ選手はこのとき北京冬季五輪への参加を準備している最中だったと明かしています。
米司法省オルセン次官補(2022.03.16)
「これらの案件は、中華人民共和国が米国で政治的に異なる見解を持つ人を押さえつける計画を露見させ、中国(共)が反体制派をどのように追跡し、脅し、黙らせているかを表している」
アーサー・リュウ氏は、「中共は、政治的なことや人権にかかわることをしゃべるなとさまざまな手段で脅迫している。私はどこにいようが自由に発言するし、それを阻止することはできない」と話しています。