中共工作員に作品を燃やされた中国人芸術家「ここは砂漠ではなく戦場だ」

米カリフォルニア州の自由彫刻公園に展示されている芸術家の陳維明さんの作品「中共ウイルス」が昨年、中共工作員に火をつけられました。陳維明さんはこれについて、自分はしり込みせずに前に進み、芸術という手段を通じて中共の暴挙を表現していくと語っています。

彫刻家で民主活動家の陳維明さんは、共産党の圧政に反対し、自由と民主主義をテーマに掲げて自由彫刻公園を設立しました。そして昨年は、ウイルスに関する真実を表現するため、中共ウイルスをモチーフにした作品を完成させました。

米国在住の彫刻家 陳維明氏
「当時、武漢でこのウイルスが発生したころ、彼ら(中共)はヒト―ヒト感染は起こらないと言い、このニセ情報を国連にも報告した。武漢で大量の死者が出たころ、北京や上海、天津といった中国の都市間では航空機の運航を取りやめていたくせに、イタリアや欧州、米国に向けてはたくさんの航空機を飛ばして、このウイルスを世界にまき散らしていた。私がこの作品を作ったのは、一つの真実、歴史的真実、現実における真実を表現したかったからだ」

陳維明さんは、中共ウイルスをモチーフにした作品を作り始めたころから中共当局の注意を引き、当局に命じられた工作員が作品に火をつけたと明かしています。

米国在住の彫刻家 陳維明氏
「彼ら(工作員)は二手に分かれていた。一つのグループはこの辺りに住んで、この作品を壊しにきた。別のグループは後方で情報収集をしていた。彼らは芸術関係の仲買人を装っていた。そして今逃亡している、中共工作員を指揮したハイテク企業の従業員だという人物は、実際には中共国家安全部の上層部の人物で、彼らの今回の行動を指揮していた」

米司法省は3月中旬、作品を棄損した中共工作員3人を正式に起訴しました。うち一人は火をつけた報酬として約300万ドル(1億6500万円)を受け取っており、別の一人は10万ドル(約1200万円)を受け取っていました。

米国在住の彫刻家 陳維明氏
「この下劣で恥を知らない政府は、メンツのために国民が納めた税金を費やしている。彼らはウクライナのために500万元を寄付したというが、それを米ドルに換算すると約60万ドルだ。彫刻の破壊を命じられたスパイ(の報酬)にも及ばないのだ」

陳維明さんは、中共を恐れることはあり得ないし、これからも芸術を通じて中共の暴挙を表現していくと語っています。

米国在住の彫刻家 陳維明氏
「この自由彫刻公園は、この土地、この砂漠の戦場に位置している。ここは砂地ではなく戦場なのだ。ここは我々が、共産党のイデオロギーと力比べをする場所なのだ」

自由彫刻公園は、ロサンゼルスからラスベガスへと続く道の途中にあります。陳維明さんは、自由や民主主義といった価値観と、真実の歴史を、ここを通過する観光客に伝えたいと考えています。

 
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