バイデン政権は、トランプ政権が進めていた中共当局による知的財産の盗用を重点的に取り締まる取り組み「チャイナイ・ニシアチブ」を今年2月に終了しました。一方、最近発生したスパイ事件を受けて、米上院の議員グループは、中国共産党による米国人へのスパイ行為を阻止するための法案を提出しています。
リック・スコット米上院議員と他の5人の共和党上院議員は、今回提出した最新法案で、中共によるスパイ行為に対抗しようとしていると述べています。
米共和党上院議員 リック・スコット氏 (フロリダ州)
「我が国にスパイを送り込み、機密研究や企業機密を盗み取っている」
中共の脅威に関する以前の議論に続き、リック・スコット上院議員は3月31日、米国の技術革新と経済安全保障を中国共産党から守る法案を提出しました。これは、中国の経済スパイ活動に対抗する司法省の取り組み「チャイナ・イニシアチブ」を再確立することを目的としています。
2018年に制定されたこのプログラムは、米国内での中国共産党によるスパイ行為を防止することを目指すものです。
米共和党上院議員 リック・スコット氏 (フロリダ州)
「中国共産党は、我々の生活をコントロールしようとしている」
しかし、バイデン政権は今年2月に対「チャイナ・イニシアチブ」を終了させ、代わりに「より広範な戦略」と呼ばれるものを導入しました。
FBI対外情報部門アシスタントディレクター アラン・E・コーラー・ジュニア氏
「これらの取り組みは、実は氷山の一角に過ぎない」
今回の呼びかけは、中共政権の遠くまで及ぶ影響力に対する警戒が強まる中で行われました。
つい数週間前に米国防総省は、中国共産党のために米国内の中国人反体制派に対する嫌がらせやスパイ行為を行った5人を起訴した。被害者にはニューヨークの下院議員候補も含まれています。
FBI対外情報部門アシスタントディレクター アラン・E・コーラー・ジュニア氏
「何十年もの間、中国共産党は米国に住むチベット人、ウイグル人、法輪功学習者、民主活動家を標的にし、嫌がらせや脅迫をしてきた。そして今、まるでそれでは十分に防げていないかのように、中国(共)政府は下院議員候補者の選挙運動を標的にしている」