地方出身者に支援なし 「どこに行けば食べ 物が手に入るのか」

上海の封鎖管理が継続されていることで、市民だけでなく各地から上海に集まっている地方出身者も生きるか死ぬかの瀬戸際に立たされています。

上海市が封鎖管理下に置かれたことで、多くの人が物資の不足によって苦しい状況に立たされています。上海市民であれば居民委員会や居住区担当者に支援を求めることができますが、出稼ぎや進学のために上海で暮らしている者や、賃貸マンションに住む上海に戸籍のない地方出身者などはさらにひどい状況に置かれています。地方出身者が住むマンションはその居住区の管轄外 となり、彼らを支援してくれる公的機関が存在しないためです。

普陀区(ふだく)の賃貸マンションに住む馬さんは、封鎖管理が始まって20日が過ぎたが、付近の居住区には食べ物が届いたところがあると話しています。

上海市の賃貸マンションに住む馬さん
「政府は私たちには支援物資を送ってくれない。私たちの住んでいるマンションでは食事も作れないし冷蔵庫もない。居民委員会にもこの地区の政府にも電話をかけたが、私たちのマンションの世帯は放置されている」

宝山区の賃貸マンションに住む林さんもフードデリバリー店と連絡が取れなくなったと訴えています。

上海市の賃貸マンションに住む林さん
「しかし、今ではもうどこも、供給が絶たれているか配送ができないかだ。私たちはもうどこで食べ物を手に入れればいいのか分からない」

浦東新区のビジネス街に住む趙さんは、生活物資の支援から取り残されているだけでなく、PCR検査でも置き去りにされていると話しています。

上海市で店舗を借りている趙さん
「PCR検査の通知も来ない。誰も何もしてくれない。抗原検査も受けたことがない。居住区にも居民委員会にも電話をかけたが、『そこは商業ビルだからうちの管轄ではない』と言われる」

 
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