感染者の出た居住区は「連座制」文革2.0の上海

中共が上海で行っているゼロリセット政策は成功にはほど遠く、感染も収束していません。庶民が強い不満を抱く中、当局は管理体制を強化しました。

上海市徐匯区康楽居住区の住民
「私たちは明日(PCR検査を)やればいい。あなたは今日、私たちの物資の件を解決してほしい」

上海市民は食べるものにも事欠くうえ満足な医療も受けられなくなって強い不満を抱えていますが、当局は再び管理体制を強化しました。上海市警察当局は4月13日、禁止10か条を通達して、民衆から自由に外出する権利を剥奪し、違反者には罰則を与え、犯罪を構成した場合は刑事責任を追及するとしました。

上海住民の簡さん
「中国人には人権がない。彼らは国の機械だ。冷たい機械のどこに人間性があるというのか。現在の状況は文革2.0だと感じている。ここにいる私たち庶民は庶民ではなく、虫けらにすぎない」

その前日、虹口区のある居民委員会は、「検査結果が陰性に転じてもすべて陽性が確定したとみなす。仮設病院行きを拒否した場合、無期限の外出禁止とし、永遠に赤色コードとし、永遠に汚名を返上することはできないうえ、居住区全体の連帯責任とみなし、封鎖解除も行わない」と通達しました。

上海住民の簡さん
「私たちはこのような感染症対策を3年もやっているが、以前の三年自然災害(大躍進政策)と何の違いがあるのか。三年自然災害は人災だった。今の状況も人災だ。同じだ」

あるネットユーザーは、居住区内の外国人は仮設病院行きを拒否して自宅隔離を選択できるが、中国人は当局が自宅に押し入って強制的に連行されるのを見ていることしかできず、やめろと言う権利すらないと吐露しています。

上海住民
「私がどんな違反を犯したというのか。私がどんな違法行為を行ったというのか。言って見ろ!」

中共警察
「我々は法に従って召喚している」

上海住民
「あなた方のやり方は間違っている。あなた方のやり法を犯している」

中共警察
「我々は警察だ。違法なことはしていない」

中共は管理を強めながら全住民に対するPCR検査を行っていますが、感染状況は好転する兆しを見せません。上海市当局の4月13日のデータによると、1日あたりの新規感染者数が1189人で、25141人の無症状感染者も確認されており、実際の感染者数はこれを上回るとみられます。

中華民国行政院衛生署元副署長 李龍騰氏
「まずは、感染状況を確認する必要がある。本当にそこまで深刻なのかどうかだ。だが現在はそこまでではない。今は多くの人に症状がないからだ。二つ目に、人道的な方法を考慮する必要がある。感染症と経済や市民の生活はバランスを取る必要がある。三つ目は、当然ながら今後、できるだけ早く計画を立てる必要がある。何かが発生すると、すべてを封鎖する。これはおかしな話だ」

多くの陽性者は、現在PCR検査のための外出を除き一日中自宅に閉じこもっていても、やはり感染してしまったと示しています。医療関係者からも、かなりの負担がかかっていると不満の声が上がっています。

上海の医療関係者
「これは問題です。なぜ自宅隔離を実施して管理を分担させるということができないのか。自宅に隔離して、自宅で抗原検査を行ない、医療関係者が受け持つのは抗原検査で陽性となった患者だけに限定すれば、我々医療従事者の仕事量も減る。我々医療従事者の感染も日に日に増えている」

感染症拡大の背後には巨額の金も動いています。今年2月、ハーバード大学の研究者である黄万盛(こう・ばんせい)氏の録音データが流出しました。それによると、中共上層部のフロント企業はPCR検査を通して、6700億元(13兆2900億円)を売り上げています。

 
関連記事