米FCC委員がアップルを非難

米連邦通信委員会(FCC)の委員は、アップルが中国国内でコンテンツを検閲しているとして問題視しています。アップルは中国で、米国営放送のボイス・オブ・アメリカ(VOA)のニュースアプリをブロックしています。

米連邦通信委員会の責任者が人権問題をめぐってアップルのティム・クック氏を厳しく非難しています。

FCC委員のブレンダン・カー氏は4月20日、アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)に宛てた公開書簡で、クック氏を偽善者だと非難しました。

カー氏は、アップルが中国のApp Storeからコーランや聖書のアプリ、そして、VOA(ぼあ)のモバイルアプリを削除し、「中共の言いなり」になっていると指摘しています。

米連邦通信委員会の委員ブレンダン・カー氏
「この数十年、アップルのようなグローバル大企業が、人権の価値を説きながら、その価値において完全に妥協しているという話を耳にしてきた。彼らが、共産中国のような大量虐殺政権と肩を並べているからだ」

このコメントは、クック氏がワシントンで「言論の自由」を称賛するスピーチを行った直後のものです。

FCC関係者は、米議会が資金提供しているVOAのアプリを削除するというアップルの決定は、中共政権の指示によるものだと述べました。そして、この動きは、検閲されていない情報を探している中国人にとって重要なツールをブロックすることを目的としているといいます。

カー氏はクック氏に、アップルが中国人のVOAアプリへのアクセスを回復させるかどうかについて、29日までにFCCに報告するよう督促しました。

米議会は、商業メディアとの不公平な競争に対する懸念から、国営放送であるVOAのみ米国外での放送を許可しています。

米連邦通信委員会の委員ブレンダン・カー氏
「これを機に、共産中国とビジネスをすることの危険性を人々が認識するようになることを願っている。共産中国との取引は、彼らを調子に乗せるだけで、我々の価値観に近づける自由の方に向かわせるものではない。その逆なのだ」

アップルは声明の中で、中共当局から、VOAのアプリは現地での営業許可がないとの通知があったため削除したとし、同社は現地の法律を遵守しているだけだと述べています。

NTDはアップルにコメントを求めましたが、放送時間までに回答は得られませんでした。

〈字幕版〉

 
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