米証券取引委員会(SEC)は4月21日、米国で上場している中国企業17社を上場廃止警告リストに新たに追加しました。中国企業の追加は3月以降、5回目となりました。
米国の法律では、米国に上場しているすべての企業が、証券取引委員会の監査のため、帳簿を公開することが義務付けられています。しかし、中共当局は監査帳簿を国家機密とみなしており、中国企業の監査帳簿への完全なアクセスを認めていません。
米国の規制当局は長年この主張を受け入れ、一部の中国企業に規制の適用除外を認めてきました。
その結果、現在260社以上の中国企業が米国の株式市場に上場しています。つまり、米国の投資家から資金を調達しているということを意味し、これらの企業の時価総額は1兆4,000億ドルに上ります。
しかし、2020年にトランプ政権によって外国企業説明責任法(HFCAA)が成立し、中国企業に対する例外措置は終了しました。この新政策では、米国の規制当局が中国企業の財務状況を確認することができない場合、中国企業が米国の株式市場から排除される可能性があります。
この動きは、昨年11月、バイデン政権下で 強化され、米国市場から中国企業を追い出すことに一歩近づきました。
中共当局は、この問題に関して米国側と連絡を取り合っています。
現在、米国の株式市場から撤退する次の中国企業は、配車サービス大手のDiDi(ディディ)かもしれません。DiDiは昨年12月に米国の株式市場からの撤退を発表しています。
DiDiは4月23日に声明を発表し、5月23日に臨時株主総会を開催するとしました。 その際、株主の投票によって、ニューヨーク証券取引所から自主的に上場廃止すべきかどうかを決めることになります。