WTA 中国で今年は大会開催せず=彭帥問題解決目指す

女子テニス協会(WTA)は、今年は中国で大会を開催しないと発表しました。WTAは、引退した彭帥選手の事件の後も、中国と問題解決に向け、取り組んでいると述べました。

彭帥さんは、女子テニスダブルスの元世界ランキング1位です。昨年、中国のソーシャルメディア「ウェイボー」で物議を醸す投稿をした後、行方不明になりました。投稿の中で、彼女は中共の元副首相・張高麗から性的暴行を受けたと告発しました。この投稿はすぐに削除され、彭さんは3週間近く消息不明になりました。その後、今年2月に中共当局関係者に付き添われて北京五輪に姿を現しました。彭さんの安否は世界的な関心事となりましたが、中共当局は「彭帥は元気だ」と発表していました。

WTAは、彭さんの投稿の翌月(2021年12月)、中国での全ての大会を中止すると発表しました。そして、事件について透明性のある調査を行うよう求めました。

彭さんはその後、性的暴行について告発したことはないと否定し、ソーシャルメディアの投稿を削除したのは彼女自身であると述べました。

しかし、WTAは彭さんの事件を徹底的に調査することを要求し、彼女と単独で接触する機会を要求しました。

WTAの最高経営責任者(CEO)のスティーブ・サイモン氏は、「毅然とした態度で取り組む」と述べ、「彭さん、中国政府、そしてWTAが納得できる解決策を見出したい」としました。また、2023年は再び中国での大会を開催したいと話しました。

中国の官製メディアは、WTAが中国での大会中止を発表した後、ツイッターで「大げさなショーをやっている」、「中国のシステムを攻撃している」と非難しました。

一方、サイモン氏は、WTAはこの問題から逃げないし、解決するために変化を起こさなければならないと述べています。

 
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