中国のゼロコロナ政策が厳しさを増し、手段もますます暴力的になっています。上海では5月8日から、一つの階でPCR検査の陽性者が一人でも見つかったら、その建物の全住民が隔離されることになりました。また、ある警察は何の証明文書も提示せずに夜中に強制的に住民を隔離施設に送りました。北京では教師と学生による抗議活動が発生し、中国で再び学生運動が起きる兆しではないかと驚く声もあります。
動画には、ある警察官が母親を強制的に隔離させようとしている様子が撮影されています。子供が母親をしっかりと抱きしめて警察に母親を連れて行かせまいとしましたが、最終的には母と子は無理やり引き離されてしまいました。
警察官
「全員帰れ!」
上海のネットユーザーが投稿した動画では、当局は「連座制」を実施しており、誰か一人が検査で陽性になると、その階の住人だけでなく、その建物に住む全員が隔離されることになったと指摘しています。
警察官
「現時点から、同じ階の濃厚接触者は全員移送する」
警察官
「我々の管轄区域の住人に通告する。あなた方は(隔離に)行かなければならない」
広東省湛江(たんこう)呉川市の鼎龍湾(ていりゅうわん)居住区では、当局が住民の住宅を強制的に隔離スポットにしたために、住民が抵抗しています。
広東省政府職員
「政府は今、ここを隔離スポットに定めた。あなた方物件所有者は我々に協力するように」
広東省の住民
「これは私が所有する物件だ。あなた方は政府の(所有する)場所に行けばいい。なぜ私の家に来るのだ。私たちをどこに行けと言うのか?」
5月6日、浙江省嘉興市嘉善県で陽性者14人が見つかりました。5月7日夜から5月8日にかけて、当局は約500台もの大型バスを用意して、この県に住む数万人を全員隔離させました。
上海市浦東新区陸家嘴(りくかし)の高級住宅街では、警察官が何の証明文書も提示せずに、夜中に強制的に住民を隔離させ、現場は騒然としました。
動画には、警察官が一人の男性をまるで犯罪者のように扱って強制的に隔離させようとしている様子が撮影されています。
「私は陽性ではない!」
また、ある住民が仮設病院から帰宅したところ、自宅の多くの物がなくなっていることに気づきました。現金もなくなっており、まるで泥棒に入られたような感じでした。
上海市民は封鎖解除を望んでいますが、5月9日から上海市奉賢区や金山区など7つの地域で、共同購入などを禁止するいわゆる7日間の「沈黙期」が実施され、再び都市封鎖が始まりました。
居住区の放送
「5月9日早朝から、この居住区では7日間の『沈黙』を実施し、ゼロコロナ政策をゆるぎなく実行する」
居住区の放送
「住民は外出しないように。陽性者が一人出たら、全員を(隔離に)連れてゆく」
上海虹橋駅(ホンチャオえき)では最近、「大脱走」の様子が繰り広げられました。
上海市民
「映画『アルマゲドン』のあの大逃亡だ」
北京では封鎖管理が厳しさを増し、順義区後俸伯村(ごほうはくそん)は先日、2日間の村の封鎖を発表したため、住民が食料の備蓄に走り、スーパーの商品が買い占めによって空になりました。
5月8日、北京第二外国語学院がフェンスで囲まれ隔離されたため、教師と学生が集まって抗議しました。一部の世論は、北京の高等教育機関で抗議活動が起きたことについて、中国で再び学生運動の準備が進められているのではないかと驚いています。
今回の抗議活動では、警察が強制排除を強行すると威嚇しました。
北京の抗議住民
「疑問に答える場を設けると言っていなかったか?」
北京警察
「現場では答えない」
北京警察
「中華人民共和国伝染病防止法に基づき、北京は疫病防護規定に基づき、現場に集まってはならない」
「各位は自覚してこの場から去っていただきたい」
北京の抗議住民
「行こう!道理の通じない場所だ!」
「大白」と呼ばれる感染症対策員の一人は、封鎖解除はまだまだ先だと明かしています。
感染症対策員
「今後はもっともっとつらくなる」
感染症対策員
「明日はすでに決まっている。一本の道をやっていくだけだ」
人命をも顧みない中共の極端な感染症対策によって、中共の本質を理解し、徐々に目覚める人が増えています。先月、上海の人々の心の叫びを集めた動画『四月の声』が話題になりましたが、これに続いて上海のネットユーザーが、『立ち上がれ、自分自身の救済者となれ(站起來,做自己的拯救者)』を発表しました。
「我々は生きるために怒りをこらえてひたすら耐え ている。我々はもう十分に姿勢を低くして生きている。しかし、我々を虫けらのように好きに踏み殺してはならない。立ち上がれ。自分自身の救済者となれ」
中共は暴力的手段によってゼロコロナ政策を強行し、民衆の抗議も後を絶ちません。圧政に耐えかねた民衆が反旗を翻し、怒りの声を上げています。