米国のサイバーセキュリティ企業「サイバーリーズン」の5月4日の報告書によると、中共当局と繋がりのあるハッカー集団が、世界30社以上の製造企業やハイテク企業からデータを盗み出しています。その目的は中国経済の拡大であるといいます。
ハッカー集団の標的となった企業は、米国、欧州、アジアに拠点を置いています。
サイバーリーズン社のリオ・ダイブCEOはCBSニュースに対し、「ハッカーは戦闘機、ヘリコプター、ミサイルの設計図を狙っている」と語りました。
医薬品分野では、糖尿病やうつ病の治療薬を含む医薬品の知的財産を盗んでいます。
サイバーリーズン社は昨年、このハッキング活動を発見しましたが、3年前にはすでに始まっていた可能性があり、現在も進行中であると指摘しています。
CBSニュースによると、中共の国家支援を受けている「APT41」というハッキング集団が、これらの企業から数兆ドル規模の知的財産を盗み出しています。
APT41は、中国共産党をバックにスパイ活動を開始し、当局の「中国製造2025」のために奉仕しています。これは、2025年までに米国を打ち負かし、中国が世界経済を支配するようにするという野心的な計画です。
昨年、米司法省は、APT41に関連する4人の中国人を起訴しました。4人はコンピュータをハッキングし、知的財産やビジネスデータを盗んでいました。
FBIのクリストファー・レイ長官は最近、中国は他のすべての主要国のハッキングプログラムを合わせたよりも大規模なハッキングプログラムを持っており、その最大の標的は、もちろん米国であると述べました。
サイバーリーズン社は、米国におけるハッキングによる損失は数十億ドルではなく、数兆ドルの話だと述べています。そして、その影響は5年後、10年後に見えてくるものだと指摘しています。
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