中共の都市封鎖が中国経済に打撃を与えています。中国人民銀行調査統計司元司長の盛松成氏は5月9日、『中国証券報』で、中国の第2四半期のGDPはおそらく2.1%程度にとどまると指摘しました。また米国と欧州議会も中国の投資と利益が予想を下回ると述べています。
庶民はPCR検査の列に並ぶしかなく、中国ではすでに43都市が封鎖管理下に置かれました。
中国人民銀行調査統計司元司長の盛松成氏は5月9日、『中国証券報』に「上海、深圳は長江デルタと珠江デルタの中心都市で、中国内外のサイクルの重要なハブでもあり、サプライチェーンがあまりにも長く寸断された場合、企業の存続が深刻に危ぶまれる。感染症対策による交通の遮断によって中国の第2四半期の経済成長率は2.1%まで下がり、上半期のGDPは3.5%に留まる見通しで、(GDP5%を維持する)『保五目標』の達成は望めない」と寄稿しました。
しかし、中国当局は「ダイナミックゼロコロナ」はまったく揺るがないとの基本姿勢を崩しておらず、外部からはこれを疑問に思う声も上がっています。
在中国米国商工会議所が最近行った米国企業121社に対する調査によって、半数以上の企業がすでに中国への投資計画の縮小や延期を決定しており、6割近い企業が年間財務予測を引き下げたことが明らかになっています。在中国米国商工会議所のコルム・ラファティ会頭は、当局の措置は中国企業に対する米国の信念を絞め殺していると述べました。また在中国欧州商工会議所の代表は先日、質問に回答した欧州企業の1/4近くが中国市場への投資を他の市場へ振り返る準備中で、その数は今年初めから2倍以上に増えたと述べています。
一部の東南アジア諸国がすでに回復期から生産拡大期に移行して中国が担ってきた輸出シェアをある程度代替するようになったため、サプライチェーンを中国から移転させる動きが加速しているとみられるとの分析もあります。