上海では当局の極端な防疫政策に耐えかねた民衆が、15日から歩いて紅橋駅に集まり、逃げる準備を行っています。北京の感染症対策も継続的に強化され、北京大学の学生が強烈に抗議しています。
上海紅橋空港に集まった民衆
「ここにいるのはすべて、歩いてきた人たちだ。見たか?列の先頭がどこかも見えない」
15日から大勢の民衆が歩いて紅橋駅まで行き、人間性に欠け、民衆に飢餓を強いる強硬な政策を続ける上海から脱出しています。
上海の民衆
「自宅にはトイレットペーパーがなくなった。卵がなくなった。野菜がなくなった。我々はインスタントラーメンを食べている。彼ら(幹部)はロールケーキを食べている」
ある市民は、当局の「静黙」封鎖の中で、人々は食うや食わずの生活を強いられており、居民委員会は彼らにインスタントラーメンなどを配ったが、自分たちはロールケーキを食べていたので住民が激怒したと明かしています。
上海の民衆
「居民委員会は解散しろ、居民委員会は解散しろ、ひっこめ!居民委員会はひっこめ!」
ウェイボーには、動画撮影者が警察から5日間刑事拘留されたとの情報が流れていますが、事実確認はできていません。
上海市当局は5月16日から、三段階に分けて封鎖解除を開始すると発表しました。しかし実際には、民衆は今も鉄条網の中で生活しており、外出も困難で、政府発表とは別の世界に住んでいます。全面的に運行停止となっていた公共交通機関は、5月22日から徐々に運行を回復させるとしています。
上海の民衆
「自転車をこいで荷物を引っ張っている人が本当にいる。私の場合、車を見つけられない」
上海では、段階的な封鎖解除が行われると言われていますが、一方、北京では防疫対策が強化されています。
北京市政府は16日、地区別のPCRスクリーニングが10回実施されているが、毎回無症状感染者が見つかっているため、社会面のゼロコロナが達成されていないと判断したと発表しました。そのためその日から、北京の12の区で改めて3回連続の強制PCR検査が行われるとしています。
北京に住むHanさん
「突然命令が下され、居住区が封鎖されて我々の外出空間が制限されるのではないかと心配だ。時々北京以外の地区で、住民が家の鍵を渡すよう求められていると耳にする。この要求は自分の居住空間(のプライバシー)にとって不合理な要求だ」
北京のデリバリースタッフ
「仕事は間違いなく疲れる。大勢の配達員が走れなくなったからだ。デリバリーを頼む人も少ないので、収入面でも影響が出ているし、心の面でもプレッシャーを感じている」
北京の医療関係者 Yuさん
「在宅勤務の人にせよ、我々のような医療関係者にせよ、多忙な人にせよ、みんな心に大きなダメージを受けている。みんな非常に心配している。感染症が収束したら、たくさんの人が心療内科を受診することになるだろう」
北京大学の万柳アパートでは15日深夜、学生たちの抗議活動が起こりました。大学側が宿舎エリアに隔離壁を設置して、学生の行動を制限する一方で、壁を隔てた向こう側の教職員とその家族は自由に行動できるためです。
北京大学党委常務副書記で副校長 陳宝剣氏
「みなさんスマートフォンを下ろしてください。私を撮るなという意味ではない。みなさんが北京大学を守り、我々の北京大学を守るのだ」
北京大学の学生
「壁を設置したら我々の北京大学が守られるのか」
ある学生は、大学は就寝時に学生のチェックを開始し、宿舎にいない学生は全員、暴動に参加したとして処分されていると明かしています。この事件はインターネットで激論を引き起こしましたが、関連のテーマはすぐに当局から削除されました。