ロシアによるウクライナ侵攻が現在国際情勢における主要課題となる中でも、中国共産党政権が引き起こす問題は依然無視できない課題となっています。最近、米財務長官は、中共政権の貿易慣行をあらためて批判し、米欧両地域が結束して対抗すべきだとの認識を示しました。
19日にドイツ西部のボン郊外で開幕した先進7か国(G7)の財務相・中央銀行総裁会議に先立ち、17日、ジャネット・イエレン財務長官はブリュッセル経済フォーラムで欧州に対し、不公正な貿易慣行を進める中国共産党政権に米欧で連携したアプローチをとるよう促しました。
ジャネット・イエレン米財務長官
「米欧両地域は、中国が我々に不利益を与えてきた経済的慣行をやめさせる共通の利益がある。このような慣行は、貿易や投資のほか、開発や気候変動政策、持続不可能な債務負担に直面している国々への債務救済アプローチまで、多岐にわたる」
イエレン長官はまた、中国国内での「ゼロコロナ」政策により供給網が目詰まりしていることを受け、米欧双方は供給網の多様化など解決策を見出すべきだと述べています。
ジャネット・イエレン米財務長官
「我々が共通の利益を持っているかたわら、米欧は対中姿勢を鮮明にすべきだ。中国が我々の結束を乱すことができないと見た場合、好意的な反応を示す可能性が高まる」
現在ウクライナ情勢を巡り、対ロ制裁の強化、ウクライナへの支援継続で米欧の対応が一致する中、対中問題においても結束を図りたい考えです。