カナダの公安大臣は、中国の大手テクノロジー企業であるファーウェイ(Huawei)と中興通訊(ZTE)が製造した機器に注意を促しています。同大臣は、これらの機器がカナダの電気通信分野に高いリスクをもたらす可能性があると述べています。
カナダ公安大臣 マルコ・メンディチーノ氏
「カナダは、人々がイノベーションを起こし、新しいビジネスを始め、5Gやその先の新しい技術を活用できる国だ。しかし、これらのネットワーク内で悪用される可能性のあるリスクに対する安全対策も必要だ」
カナダの企業は、5Gネットワーク内の既存のファーウェイおよびZTEの機器を2024年6月までに、そして4Gの機器は2027年12月までに撤去することが義務付けられています。
しかし、中共政権はこの動きを好意的に受け止めていません。中共外交部は、この決定に強く反発し、これに対抗するために必要な措置を講じるとしています。
これらの機器を禁止するということは、カナダがファイブ・アイズの他の国々と手を組み、中国の通信事業者を締め出すということです。
この情報共有ネットワークは、カナダと他の4か国(米国、英国、豪州、ニュージーランド)を結んでおり、これら4か国はすでにこの機器を禁止しています。
カナダは、中国共産党との複雑な関係から、この措置を行う最後の国となっています。
カナダは2018年に初めて、中国製機器がもたらす国家安全保障上の脅威を指摘しました。
同年末、米国の令状により、カナダはファーウェイの最高財務責任者(CFO)である孟晩舟を逮捕しました。
その直後、中共当局は2人のカナダ人をスパイ容疑で逮捕しました。
このせめぎあいは昨年、孟氏が釈放され中国に戻ったことで幕を閉じました。中共政権も同日、2人のカナダ人を釈放しました。
米国はファーウェイを貿易ブラックリストに加えており、ファーウェイとZTEは中共軍とつながりがあると指摘しています。