26日、米国のブリンケン国務長官がスピーチを行い、バイデン政権の対中国政策について説明しました。しかし、具体的な内容は示しませんでした。
ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、米国は依然として世界秩序に対する最大の脅威は中国であると見ています。
ブリンケン米国務長官
「プーチン大統領が起こした戦争が続いている中でも、我々は国際秩序にとって、最も深刻な長期的課題である中華人民共和国に焦点を当て続ける」
ブリンケン国務長官は26日のスピーチで、バイデン政権の中国戦略を3つの言葉で表現しました。
ブリンケン米国務長官
「投資、連携、そして競争」
つまり、国内に投資し、同盟国と協力し、主要な分野での競争で中国を凌駕するということです。その目的は、中国から国際秩序を守ることにあります。
ブリンケン米国務長官
「中共が軌道修正することを当てにすることはできない。我々は、開かれた包括的な国際システムという我々のビジョンを推進するために、北京を取り巻く戦略的環境を形成していく」
ブリンケン国務長官はまた、中共の不公正な貿易慣行、人権侵害、南シナ海での攻撃的な行動も非難しました。
安全保障政策センター上席研究員 グラント・ニューシャム氏
「ブリンケン氏はこれらのことを指摘しているが、実際にどのような行動を取るのかについて、具体的な内容を示していない」
安全保障政策センターの上席研究員であるグラント・ニューシャム氏は、ブリンケン国務長官が具体的にどのような行動を起こすのかについて説明しなかったと指摘しています。
安全保障政策センター上席研究員 グラント・ニューシャム氏
「中共はこの言葉を聞いて、よし、これでいいのだ、彼らは何も行動を起こすことはないぞと言うだろう。あるいは、このままどんどん推し進めるぞ、と言うだろう」
ブリンケン国務長官は、米国は中国との冷戦を望んでいるわけではないと述べました。
ブリンケン米国務長官
「我々は中国の政治体制を変えようとは思っていない」
安全保障政策センター上席研究員 グラント・ニューシャム氏
「ブリンケン長官は、米国は中国の共産主義体制を変えようとしているのではないと言っている。しかし、中国人が我々のシステムを変えようとしているのは確かだ。そして、米国にはそれに対する危機感や懸念が全く見られなかった」
ブリンケン国務長官は、バイデン政権が貿易紛争をどう処理するか、トランプ政権時代の対中関税を撤廃するかどうかについては言及しませんでした。