1989年6月4日、中国の大学生らが天安門広場に集まって民主化を訴えましたが、当局の弾圧を受け多くの人が命を落としました。今年の6月4日を控えた今、当局の厳しい感染症対策が多くの大学生から反発を招いています。
天津大学の学生
「打倒形式主義!打倒官僚主義!」
5月26日、天津大学の校内で学生が極端で不公平な感染症対策に集団で抗議しました。
元中国の公益活動家 董広平氏
「この感染症対策はすでに全国人民の反発を招いている。特に学生の自由思想や権利の意識は強烈だ」
天津大学だけでなく、北京第二外国語学院、北京大学、中国政法大学、北京師範大学でも学生らの集団抗議活動が相次いで発生しています。1989年6月4日の天安門事件から33年目となる今、この学生抗議活動は国際社会からも注視されています。
元中国の公益活動家 董広平氏
「毎年六四(天安門事件)の前後は、中共が最も恐怖を覚える時期だ。中共は学生が1989年六四(天安門事件)のときと同じように造反するのを恐れている。学生は最も自由な思想を持っている人たちだ。彼らが反骨精神を一番持っている。だから中共は六四のような学生運動が再び発生するのを恐れている」
時事評論家の唐靖遠氏
「現在、たくさんの高等教育機関の学生が学校封鎖に抗議している。だがこれは六四学生運動の時に『民主化』を要求したのとは実際には異なっている。今回の抗議活動は政治的な抗議ではない。ゼロコロナ路線は今も当局の政治的レッドラインだ。だがこれは、大衆がこのゼロコロナのでたらめさに対し、すでに普遍的な認識を持っていること、そしてそれが普遍的な反発という態度であることを別の面から突出させている」
学生からの抗議を受け、天津市はゼロコロナ運動を強化し、27日には全市の封鎖の継続と、全市民対象のPCR検査が必要だと発表しました。