上海で外出が可能に 市民「全面解除ではない」

上海で6月1日から都市封鎖が解除され、中・高リスク区域と封鎖区域、管理区域を除く居住区で往来が可能となり、交通機関も基本的には運行再開となりました。一方で今もPCR検査や「場所コード」等の厳格な防疫規定を守る必要があります。

6月1日からは通常の生産秩序や生活秩序が回復し、居住区などの出入りも回復しました。公共交通機関も運行を再開し、自家用車や社用車も通常通り走行できるようになりました。しかし、公共の場所に出入りする際には、72時間以内のPCR検査陰性報告を提示する必要があります。

上海市衛生健康委員会の統計によると、5月30日の時点で、上海市には封鎖区域が351か所あり、対象人口は約19万人でした。また、管理区域は3,069か所あり、対象人口は約45万人でした。

上海市民 蔡さん
「多くの居住区で自由に出入りできるようになった。しかし、場所コードや72時間以内のPCR検査(陰性証明)が必要だ。これが死ぬほど煩わしい。ちょっとどころではない煩わしさだ。私は今日郵政部門に電話したが、彼らはまだ正式に業務を始めていないと言った。全ての部門が再開しているわけではない。今、政府は都市封鎖を認めていない。だから、封鎖解除も発表しない。みんな責任を取りたくないのだ」

6月1日から上海の公立病院でPCR検査の検査料が16元に値下がりし、複数の検査をする場合は3.5元、抗原検査は6元となりました。上海市民は、上海のPCR検査は7月から自費になるので、この2か月の間収入が途絶えていた世帯には負担になるだろうと考えています。

上海市民 王さん
「すべてが解除されたわけではない。封鎖エリアは解除できないし、まだPCR検査を受ける必要がある。私たちのようにPCR検査を受けようとしない人には黄色コードが与えられ、買い物にもどこにも行くことができず、私たちの身体的自由が奪われている。このような政策はウイルスよりもっと恐ろしい」

上海市民は、封鎖解除の1日目、街にはまだ以前の賑わいは戻っておらず、多くの人が感染を恐れて出かけるのを極力控えていたと述べています。

上海市民 兪さん
「私たちの住む高橋鎮は今日から封鎖解除になった。私の夫は出勤し、店も一部は開いた。報酬は上がっていないのに、品物は大きく値上がりした。共同購入に比べたらまだ安いが、やはり値段は高い。以前は3元や4元だったのが、今は8元9元もする」

インターネットに投稿された動画には、上海のある居住区では6月1日午前0時に爆竹の音が鳴り響き、封鎖解除後の高架橋では、長い車の列の波ができている様子が撮影されています。

 
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