「戦車のケーキ」で生配信が中断 「多くの若者が理由を知りたがっている」

今年の6月4日の前夜に、中国のインフルエンサー・李佳琦さんがネット販売番組の生配信中に戦車の形のケーキを見せたところ、生配信が一瞬で中断しました。このことは、ネット上で熱い議論を呼びました。

6月3日、中国のライブコマースの出演者で、3000万人以上のフォロワーをかかえる李佳琦さんが、生配信中に戦車の形をしたケーキを見せたところ、生配信が突然中断しました。

配信中の李佳琦さんは当初、技術的な問題が生じたのだろうと考えましたが、この配信中断事件はインターネットで様々に取りざたされました。

李佳琦さんのフォロワーの多くは若年層のため、中共当局の情報封鎖のせいで1989年の「六四天安門事件」のことをあまり知りません。しかし今回の一件で、多くの若者が「六四」について知ろうとするようになりました。

海外在住のあるツイッターユーザーは、「これはやらかした。李佳琦の番組がなぜ封じられたかを知らない壁の中の人たちが、あちこちでその理由を尋ねるので、間接的に壁の中の人に改めて天安門大虐殺の話が伝わる一助となっている」と指摘しています。

天安門広場に向かう学生
「天安門広場にデモに行くんだ。なぜかと?それは私の義務だから」

天安門の大虐殺から33年目を迎える今年、中共のインターネット検閲は極めて厳しいものとなっていますが、中国のネットユーザーは隠語をたくみに使いながら「六四天安門事件」に対する思いを表現しています。多くのネットユーザーは「これは私の義務だ」を表す英語のスローガン「It’s my duty」を使って意思表示をしています。

また、かつては公の場で「天安門事件」記念イベントなどが行われていた香港では今年の6月4日、ビクトリアパークとその周辺に警察官が多数配置され、6人の逮捕者が出ました。

 
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