FBI長官「世界最大のハッキング大国は中国」

世界はウクライナ戦争に注目しており、またロシアサイバー攻撃が話題になっています。しかし、米連邦捜査局(FBI)長官は、ハッキングにおける世界最大の脅威は、実は中国共産党からもたらされると警告しています。

「中共は世界最大の悪質なサイバーアクターである」。これは、FBIのクリストファー・レイ長官が6月1日にボストンカレッジで行われたサイバーセキュリティに関する講演で述べた言葉です。

長官は、中共は長期的な目標を掲げ、ロシアがその足元にも及ばないほどの規模で活動していると述べています。

米連邦捜査局(FBI) クリストファー・レイ長官
「中国(共)が持つ大規模なハッキングプログラムは、他の全ての主要国の合計よりも大きい。彼らが盗んだ米国の個人や企業のデータは、全ての国の合計よりも多い。そして、その野心と攻撃性を弱める気配はない」

レイ長官は、中国の巨大な経済力が、ロシアなど他の国にはないツールとレバレッジを中国に与えていると述べています。2020年度の例を挙げると、中国に進出している米国企業は、ある特定の税務ソフトを使用することが法律で義務付けられていました。

米連邦捜査局(FBI) クリストファー・レイ長官
「しかしその後、多くの米国企業が、そのソフトウェアを通じてマルウェアが送り込まれていることを発見した」

これにより、中国共産党はこれらの企業のデータにアクセスできるようになりました。

米連邦捜査局(FBI) クリストファー・レイ長官
「つまり、中国で合法的にビジネスを行うために中国の法律を遵守することで、結局は社内システムにバックドアを設置することになったわけだ」

長官はさらに、2021年にはマイクロソフトや他のサイバーセキュリティ企業が、中国のハッカーが1万を超える米国のネットワークに侵入したことを公表したと述べました。

米連邦捜査局(FBI) クリストファー・レイ長官
「これは中共が嘘、不正、盗みを駆使して、技術分野の世界支配を目指すという目標の一例に過ぎない」

長官は、中共はイランやロシアと共に、ハッカーをサイバー傭兵として雇い、米国を攻撃するために国家資源を提供していると述べました。

長官は、今年1月、FBIは「約12時間ごとに」新たな中国が絡む防諜捜査を開始しており、その数は現在2,000件以上に上り、米国を拠点とする56のFBI支局全てがこのことに取り組んでいると述べました。

〈字幕版〉

 
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