中共が台湾産ハタを輸入禁止に 林養魚場会長「怒りを感じる」

中共当局は先日、使用禁止薬物成分が検出されたとして、6月13日から台湾産ハタの輸入を禁止すると発表しました。この突然の措置によって、台湾産ハタ数千トンが輸出できず、養殖業者たちが途方に暮れているとき、日本の魚養殖業者が引き受けると名乗り出ました。

福島県の林養魚場 林慎平会長
「前の地震、津波、原発の事件の時には、台湾からいろんな応援をいただきまして大変感謝している。去年は中国がパイナップルを買わなくなったというので、私も一生懸命買うように勧めた。今回また魚を輸入しなくなったと」

2011年の東日本大震災の時に台湾から被災地に多額の義援金が送られたことに対し、いつか恩返しがしたいと考えていたという林養魚場の林慎平会長は、新唐人テレビの取材を受けた際に、台湾産ハタを日本に輸入するために全力を尽くすと述べました。

林慎平氏は、福島県にある林養魚場の会長です。林養魚場は80年以上の歴史があり、日本国内で最大規模を誇る内水面サケマス養魚場で、大手問屋各社に商品を卸しています。

福島県の林養魚場 林慎平会長
「そのルートを通して寿司屋のチェーンなどに、売るように今話をしている。あと、いろんな問屋も今、いろいろ動いている」

台湾行政院農業委員会によると、 2021年のハタの輸出は6681トンで、このうち9割以上が中国向けで、日本には約2トンが輸出されています。林会長は台湾の業者と連絡を取り、値段や輸送ルートなどについて商談を開始し、台湾産ハタの輸入の準備を進めています。

福島県の林養魚場 林慎平会長
「話によると、台湾で養殖している8割ぐらいが日本で輸入規制になっている。そういうこともあるらしい。大変な高級魚だから、日本でも販路ができるのではないかと思う」

また、ビジネスを利用して政治的に圧力をかける中共当局のやり方には怒りを感じると述べています。

福島県の林養魚場 林慎平会長
「中国のやり方に関して、大変疑問に感じるというか、怒りを感じている。頑として中国が買わないという理不尽なことをやったら、日本で売るしかないという発想のもとにこの話は始まった」

林会長も東日本大震災の後、風評被害を受けて一時魚が全く売れなくなった苦い経験をしています。中共当局が何の前触れもなく台湾産ハタの輸入を禁止したことで、多くの日本国民が「民主主義の魚」を食べて台湾を支援しようとしています。

 
関連記事