「預金を返せ」河南省の村鎮銀行で取り付け騒ぎ

先日、河南省の複数の村鎮銀行で、約40万口もの口座から預金の引き出しができなくなり、6月25日から預金者数百人が鄭州市の河南省銀行保険監督管理局の前で横断幕を掲げ、「私の預金を返せ」と大声で抗議しました。この日は気温が高く、多くの人が熱中症で倒れました。

4月以降、河南省の複数の村鎮銀行で約40万口の口座から預金の引き出しができなくなりました。これらの口座の預金額は合計400億元(約8079億円)に上り、各地の預金者が河南省鄭州市に集まって抗議しました。すると抗議者の健康コードが「赤色コード」に変わり、抗議活動が妨害されました。しかし、世論からの圧力によって当局が「赤色コード」による制限を撤回したため、各地の預金者が再び鄭州市に集まり、25日から数百人が河南省銀行保険監督管理局(銀保監)の入り口で、プラカードや横断幕を掲げて「私の預金を返せ」と叫びました。

現地の様子
「私の預金を返せ、私の預金を返せ、私の預金を返せ……預金者が金を引き出すのはこんなにも難しい。神様、見えますか?」

河南省の村鎮銀行預金者 李さん
「鄭州の銀行保険監督管理局に来て今日で3日目だ。人が多い。今数百人くらいだ。預金者のお金をどうすべきか、彼らは何も言わない。待てと言うだけだ。銀行でも、オンラインでも同じだ。(預金を)引き出せない。2か月以上になる。住宅ローンの月々の返済にも、子供の学校にも影響しているし、家族の中には病気の老人もいる」

26日に撮影された動画によると、高温が続いていることで鄭州市では複数の抗議者が熱中症で倒れ、現場では泣き声が響きました。

河南省の村鎮銀行預金者 張さん
「抗議活動がどれだけ続いても、誰も気にしない。銀行からはお金を引き出せない。常軌を逸していると思わないか?少なくない交通費を払って出向いても、誰も助けてはくれないし、天に祈っても問題は解決しない。赤色コードで捕まって連れて行かれた人もいる。河南省の気温は40℃を越えている。白衣を着た人たちがどこからか湧き出てきて、暑さで立ち眩みした人たちを救急車が助けるのを阻止している」

26日、開封市新東方村鎮銀行のモバイル銀行アプリが突然、一時的に開通しましたが、同時期に公式ウェブサイトではオンライン決済システムは閉鎖中と表示されていました。

河南省村鎮銀行の預金者 張さん
「昨日のお昼に15分間だけ使える
ようになって、一部の人だけがお金を引き出すことができたようだ。ある上層部幹部の妹が100万元ちょっと(約2000万円)引き出した。引き出した時のスクリーンショットが出て来た。ほかには上海のある女性が38万元(約770万円)引き出した。我々がこのことを知って、アプリを開いたら、システムのアップデート中と表示された。これは公平か?」

また、ハルピン、天津、杭州などでも預金の引き出しができない顧客が横断幕を掲げて「私に預金を返せ」と叫びました。

 
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