駐豪中共大使肖千氏のシドニー工科大学での講演が、抗議者によって何度も中断されました。
肖千氏は6月24日、シドニー工科大学の豪中関係研究所(ACRI)で講演を行いましたが、数人の抗議者がチベットや新疆、香港の独立に関する内容が書かれた紙を掲げて会場に入ってきました。
中国は豪州にとって最大の貿易相手国であり、鉄鉱石の最大の需要国です。しかし、両国の関係はここ数年、悪化の一途をたどっています。豪州が中共ウイルスの起源調査を要求したことを受け、中共政権は報復措置として、豪州製品に様々な貿易制裁を課してきました。豪州はまた、中国の通信機器大手ファーウェイの5Gネットワークへの参入も禁止しています。
肖大使は、ファーウェイ禁止令を引き合いに出し、二国間の関係が崩壊した原因は豪州にあると非難しました。
肖大使は、ファーウェイ禁止令について「おそらく、我々の正常なビジネス関係を本当に壊した発端だと言えるだろう」と述べました。
また、今年の選挙で誕生した労働党政権に対し、行動を起こすよう求めました。
豪州のリチャード・マールズ副首相も先日、豪州と中国との関係について発言しました。
マールズ副首相はインド訪問の最終日の6月23日、インドと豪州がともに中国と重要な貿易関係を結んでいることに言及し、懸念材料にも触れました。
豪州 リチャード・マールズ副首相
「インドと豪州にとって、中国は最大の貿易相手国であり、安全保障上の最大の懸念材料でもある。我々両国とも、これらの問題を解決しようと努力しているが、それは簡単に解決できる問題ではない」
米国、インド、日本、豪州は、インド太平洋地域の4か国による枠組み「クアッド(QUAD)」を構成しています。
クアッドは中共に対抗するものと考えられています。