ジャッキー・チュン「香港加油」が禁止ワードになるのが理解できない

香港返還25年を迎え、多くの香港人タレントが祝賀コメントを発表しています。しかし「四大天王」の一人、ジャッキー・チュン(張学友)は「香港加油(香港頑張れ)」の一言を発したために、インターネット上の暴力にさらされてしまいました。動画はすでにウェイボーから削除され、ジャッキー・チュン本人も7月3日、この件に対するコメントを発しました。

香港は7月1日、英国から中国に返還されて25年を迎えました。中共の宣伝部門は香港人タレントに祝賀メッセージを出すよう促し、プロパガンダに利用しています。

「みなさんこんにちは。ジャッキー・チュンです。香港はこの25年で多くの高低や起伏を経験してきました。私はこの都市とともに成長してきました。私はこの都市で生まれ、ここで大きくなりました。私はこの都市がこれからも、以前よりもっと素晴らしい都市に変わることを望んでいます。香港加油(香港頑張れ)」

香港の「四大天王」の一人、ジャッキー・チュンは22秒の短い祝賀コメントを投稿しましたが、「香港頑張れ」というたった一言で中国の民族主義者たちからネット上の暴力に晒されてしまい、ターゲットにされた動画も即座に微博(ウェイボー)から削除されました。

ジャッキー・チュンは7月3日に発表したコメントで、「私は国を愛し、香港を愛する一人の中国人だ。芸能人として、政治には関与しないというのが私の基本原則だ」「私は香港が最も輝いていた時代を見てきた。今の香港と比較して、割合に満足できるものだった。特に過去の数年間の中で、香港は暴力を経験し、それから感染症が始まり、社会が不景気になり、人々は不安を感じている。香港はまさに、努力や頑張ることを必要としているときなのだ」と述べています。

また、北京加油(北京頑張れ)、武漢加油(武漢頑張れ)、上海加油(上海頑張れ)などが問題にならないのに、「香港加油(香港頑張れ)」だけが使用禁止ワードにあげられるのが理解できないとし、「私は、中国人が理性的であるよう、道理によって人を納得させられるよう望んでいる」とも話しています。

ツイッターアカウント「重光団隊(Stand With Hong Kong、SWHK)」はツイッターに「共産中国においては、有名人は自分自身が何も言いたくなくても、それを自己決定する権利がない」と投稿しました。SWHKは香港の自由を守ることを目的として結成された民間団体です。

香港映画「彼女はシークレットエージェント」
「そのうち(中英)共同声明も終わる。一国二制度も終わる。(中華人民共和国香港特別行政区)基本法も終わる。それからは香港ドルの急落に、金融の暴落、株価の暴落、不動産価格の暴落。暴落だらけだ」

1990年に上映された香港のコメディ映画「彼女はシークレットエージェント(表姐,妳好嘢!)」は、30年以上も前に今日の香港の局面を予言していたと言えます。

 
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