今年のウィンブルドン・テニス大会が7月10日に閉幕しました。男子の決勝戦とその前の一部の試合では、人権活動家のグループが抗議活動を行い、中国のテニススター、彭帥選手の所在について声を上げました。
NTDの記者が抗議活動参加者の一人、人権活動家のドリュー・パブロ氏に話を伺いました。
パブロ氏は全豪オープンで「彭帥はどこ」キャンペーンを主導した人物で、全英オープンで同キャンペーンを行うために、ウィンブルドンのある英国に向かいました。
パブロ氏は、ウィンブルドン女子ダブルスの元チャンピオン、彭帥選手を取り巻く状況について、詳しく語りました。
人権活動家 ドリュー・パブロ氏
「彭帥選手はとても有名なテニス選手だ。彼女は世界中を転戦し、全てのグランドスラムをプレーしている。そして昨年、彼女が中国の前副首相に性的関係を迫られたとの告発を行った後、彼女のソーシャルメディアは削除された。そして、中国のインターネット上から、彼女の存在は抹消されたのだ。彼女は何週間も姿を消していたが、ある日、再び姿を現した。その時、彼女はまるで人質かと思うような動画に出演していたのだ」
NTDUK デイビッド・イングリッシュ記者
「彭帥選手は今どこにいると思いますか?そして彼女の状況はどうなっていると思いますか?」
人権活動家 ドリュー・パブロ氏
「彭帥選手は現在も自由に話すことができない。中国(共)政府があまりに不透明なため、彼女の状況がどうなっているのか、正確にはわからない。中国共産党が人を消そうとするとどうなるのか、私たちはよく知らない」
NTDUK デイビッド・イングリッシュ記者
「10日の男子決勝で、立ち上がって発言したら、警備員がやってきたんですね?」
人権活動家 ドリュー・パブロ氏
「私は黙って、『彭帥はどこ?』と書いた看板を掲げようとした途端、警備員に体当たりされた。警備員は私の手を背中に回そうとした。そして、私から看板を奪い取ろうとした」
その時、せっかくここまで来たのだから、このメッセージが完全に失われてしまわないようにしなければならないと思った。そこで私は、『彭帥はどこ?』『なぜこの中国人テニスプレーヤーは中共政権から迫害を受けているのか』『なぜウィンブルドンは何も言わないのか』と叫んだのだ。