中共の国家統計局が7月31日に発表したデータによると、7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)が景況改善・悪化の分岐点の50を下回り、経済規模が縮小していることが示されました。同時に、アリババなどのハイテク大手がこれから発表する四半期ごとの決算報告も相当芳しくないことが予想されています。
中国の7月のPMIは49で、6月の50.2から1.2ポイント低下しました。そのうち生産指数は49.8、新規受注指数は48.5で、それぞれ6月から3ポイントと1.9ポイント低下しました。いずれも収縮期間にあることが示され、7月の製造業界は需要側と供給側のいずれも衰退しています。
業界の状況を見ると、中共国家統計局が調査した21の業界の中で、紡績、石油・石炭及びその他の燃料加工、鋼鉄製錬等のエネルギー多消費型産業のPMIが連続4か月で50を下回り、収縮期間に該当します。これについては、関連の企業が業界の今後に自信がないのではないかとの分析があります。
また、中国のハイテク大手のアリババやテンセントがもうすぐ最新の四半期決算報告を公開する予定ですが、日経新聞の英文メディアNikkei Asian Reviewは金融情報会社リフィニティブの分析を引用して、アリババの第2四半期の売上高は300億ドルで、前年同期比で1.22%下がると予測しているほか、テンセントの第2四半期の売上高は前年同期比で2.12%下がると予想したうえで、このハイテク大手二社の四半期の売上高が初めてマイナス成長を記録する見込みだと報じました。
アリババの競合他社である京東(JDドットコム)と拼多多(ピンドゥオドゥオ)の売上高は、それぞれ3.9%と2.3%増加するとみられていますが、このデータもまた、この二社が創業以来最も成長の遅い財務報告になることを予測しています。