続く干ばつ 1日15時間働く井戸掘りチーム

中国の多くの地域では、高温と干ばつがすでに70日以上続いています。 江西省九江市の村では、水源を探すために井戸掘りチームが長時間掘削作業をしています。

中国では広範囲で記録的な高温が続いており、山東省、河北省、河南省、山西省、江西省などでは、水源確保のために井戸を掘っています。

江西省九江市の大山村では、井戸掘りチームが昼夜を問わず作業をしています。

江西省九江市大山村の井戸掘りチームリーダー 高普察さん
「どの村も干ばつに見舞われているので、井戸掘りの通知を受けると、早起きして夜遅くまで、1日に15時間以上働いている」

中国は今月初め、国家干ばつ緊急事態を宣言しました。25日、江西省は干ばつ緊急対応レベルをレベル3から、最高レベルのレベル4に引き上げました。

江西省は中国13大穀倉地帯のひとつです。九江市の72歳の陳さんは、鶏の餌にしようと、稲刈りが終わった田んぼで稲穂を拾っています。

江西省九江市の陳さん
「ゴマ、トウモロコシ、サツマイモ、乾燥地の綿花はすべて枯れた。水田だけは、ほんの少しでも灌水ができるからまだましだ。 今年は干ばつが特に深刻で、 こんなことは4〜5年ぶりだ。 農民は自分たちでモロコシを少し植えたのだが、全部枯れてしまった」

干ばつは中共の経済を直撃しています。 中共当局が25日に発表したデータによると、7月だけで中国国内の干ばつによる直接的な経済損失は27億3000万元(約547億円)に上り、550万人の生活と約300万ムーの土地に影響を与えています。

世界中の異常気温を観測している気象歴史学者のマキシミリアーノ・エレーラ(Maximiliano Herrera)氏は、中国で現在発生している熱波は、世界で最も長く、最も強く、最も広範囲に及んでいると述べています。

 
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